日本の外来哺乳類―管理戦略と生態系保全
- 山田 文雄*・池田 透・小倉 剛 編著
- 発行:東京大学出版会
- 定価:6,510円(税込)
- 刊行年:2011年
- ISBN:978-4-13-060221-1
- 目次
第I部 外来哺乳類の現状と対策
第1章 日本の外来哺乳類――現状と問題点(池田 透)
第2章 外来生物法――現行法制での対策と課題(村上 興生)
第3章 海外の外来哺乳類対策――先進国に学ぶ(池田 透・山田 文雄*)
第II部 日本の外来哺乳類問題
第4章 フイリマングース――日本の最優先対策種(小倉 剛・山田 文雄*)
第5章 アライグマ――有害鳥獣捕獲からの脱却(阿部 豪)
第6章 タイワンザルとアカゲザル――交雑回避のための根絶計画(白井 啓・川本 芳)
第7章 ヌートリア――生態・人とのかかわり・被害対策(坂田 宏志)
第8章 クリハラリス――個体群動態のモデル(田村 典子*)
第9章 シベリアイタチ――国内外来種とはなにか(佐々木 浩)
第10章 イエネコ――もっとも身近な外来哺乳類(長嶺 隆)
第11章 ノヤギ――日本の状況と島嶼における防除の実際(常田 邦彦・滝口 正明)
第12章 クマネズミ――島嶼からの根絶へ(橋本 琢磨)
第III部 外来哺乳類対策の新視点
第13章 失敗の活用――外来種を減らせない場合の解決策(亘 悠哉)
第14章 侵入リスク評価――対策戦略構築の基礎(小池 文人)
今日、外来生物問題が増え、外来生物がニュースで取り上げられるようになってきました。これに対して、外来生物対策が取組まれ、研究も増えてきています。本書は、日本の外来哺乳類研究における、これまでの成果と対策および課題について、16名の著者が包括的にとりまとめたわが国初の書籍です。日本における外来哺乳類の現状と対策および法的管理の現状、海外での対策事例、代表的研究の9事例の対象種の生物学的特性から分布状況や侵入の影響および対策、さらに、対策や研究において欠落していた視点や考え方を述べています。それぞれの現場からの対策の歴史、成功や失敗も含めた最新の成果が記述され、生物学的情報ばかりでなく、社会科学的情報も記述されています。現在の日本の外来哺乳類問題と研究の概要を把握し、これからの展望が理解できます。
- このページでは職員の著書を紹介しております。ご購入にあたっては書店や発行元にお問い合わせください。