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平成21年度シンポジウム「低コスト化をめざす林業の過去・現在・未来」のご案内

【シンポジウムの趣旨説明】
我が国の林業は、木材価格の大幅な低下と海外諸国に比べて著しく高い育林コストによって経営収支が償わない状況が続いています。近年、木材生産においては高性能林業機械の利用が広まり、生産性やコストの面で大幅な改善がみられます。一方、育林作業の低コスト化については、これまで十分な研究が行われてきませんでした。持続的な産業としての林業の競争力を高めるためには、低コストな植栽や初期保育など低コスト育林手法を開発する必要があります。森林総合研究所では、林業機械を利用した低コスト育林手法について研究を進めています。このシンポジウムでは、我々が考えている機械化に絡んだ低コスト育林手法について報告するとともに、これからの方向性を皆さんと考えていきたいと思います。

【話題提供】
「低コスト育林に向けた林業機械の活用を考える」 森林総合研究所 四国支所長 今冨 裕樹
利用間伐を含めて、伐出作業では機械化などの推進により能率の向上や作業コストの削減が図られてきています。一方、育林作業では未だ人力に頼るところが多く、能率の向上や作業コストの軽減が課題となっています。近年では新しい伐出用林業機械も次々に登場しており、既存林業機械をも含めて低コスト化に向けた育林作業への林業機械の利活用について報告します。

「伐出から初期保育まで、どの過程をどのように改善するか」 森林総合研究所 収穫システム研究室長 岡 勝
伐出作業では林業の機械化が進んでいますが、育林作業ではチェーンソーや刈払機など持運びが可能な機械しか使われていません。また、伐採から育林までを見越した中期的な作業システムの構築は進んでいないのが現状です。そこで、伐出で使用する林業機械と路網を有効活用した育林作業システムの改善策を模索し、伐採から育林までの中期的なコスト縮減に向け、どのような留意点があるかを報告します。

「コンテナ苗自動植付機の開発」 森林総合研究所 機械技術研究室長 山田 健
森林作業の中で植付けは、数十年来変わらぬ方法で行われており、未だ省力化、高能率化が進んでいません。植付け作業を高能率化するために、これまでコンテナ育苗技術や自動植付機の開発に取り組んできました。本シンポジウムでは、これまで取り組んできたコンテナ苗自動植付機について報告します。

「低コスト育林のためのコンテナ苗の現状と課題」 森林総合研究所 主任研究員 落合 幸仁
最近、日本においてもコンテナによる林業用の苗木生産が注目されるようになってきました。コンテナ育苗には、根のルーピングを防ぎ、より自然な根系のまま植栽できるなど多くの利点があります。この利点を生かしたまま、低コスト造林を実現するためにはどのようなことが必要なのかを報告します。

開催日時

2009年12月1日  13時30分から16時30分

場所

名称 くまもと県民交流館パレア
住所 熊本市手取本町8-9 鶴屋東館10階パレアホール

主催・共催等

主催:(独)森林総合研究所
共催:農林水産技術会議事務局、九州森林管理局

内容

プログラム

13時30分 挨拶及びシンポジウム趣旨説明 : 森林総合研究所 九州支所長 中村 松三

基調講演
13時40分 国として、国有林として目指す低コスト化とは : 九州森林管理局 局長 沖 修司
14時00分 低コスト育林への取り組み : 株式会社 泉林業 社長 泉 忠義

話題提供
14時20分 低コスト育林に向けた林業機械の活用を考える : 森林総合研究所 四国支所長 今富 裕樹
14時40分 伐出から初期保育まで、どの過程をどのように改善するか : 森林総合研究所 収穫システム研究室長 岡 勝
<休憩 15時00分ー15時20分>
15時20分 コンテナ苗自動植付機の開発 : 森林総合研究所 機械技術研究室長 山田 健
15時40分 低コスト育林のためのコンテナ苗の現状と課題 : 森林総合研究所 主任研究員 落合 幸仁

総合討論 16時00分~16時30分
閉会

申込方法

入場無料/事前申込み不要

地図

パレア 会場への案内図

お問い合わせ

 担当者名:独立行政法人森林総合研究所九州支所 連絡調整室

電話番号:096-343-3168