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更新日:2021年10月5日

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研究内容

遺伝子組換えによる林木の育種技術の高度化

遺伝子組換えは、短期間に特定の形質を改良することを可能にする技術です。開花や目的形質の発現までに長い年月が必要な林木では、遺伝子組換えは新たな育種法として期待されています。
森林総合研究所森林バイオ研究センターでは、遺伝子組換えによるスギの無花粉化技術の開発を行っており、平成27年度から29年度にかけて遺伝子組換えスギ(雄性不稔スギ)の隔離ほ場試験を実施しています。
また、平成19年度から23年度にかけて、セルロース含量の高い遺伝子組換えポプラの隔離ほ場試験を実施しました。
遺伝子組換実験棟 遺伝子組換えスギの隔離ほ場試験
遺伝子組換実験棟 遺伝子組換えスギの隔離ほ場試験

 

林木におけるゲノム編集技術の開発

ゲノム編集とは任意の標的遺伝子に欠失や挿入変異を生じさせることにより、標的とする遺伝子の特定の機能を喪失させる技術であり、農作物の育種など様々な分野で注目されています。林木育種においても新しい技術として期待されており、スギなどで利用するための技術開発を進めています。
ゲノム編集 緑色蛍光タンパク室(GFP)遺伝子を標的としたスギのゲノム編集

 

木質バイオマスの増産

地球温暖化抑制のため、二酸化炭素など温室効果ガスの削減が緊急の課題となっています。樹木は何十年、何百年と成長するなかで、木質として大量のバイオマスを蓄積します。本研究では、木質生産を制御するイネの遺伝子を利用し、木質バイオマスを増産させる技術を開発しました。さらに、その技術をポプラへ応用することによって、樹木の成長に影響を与えることなく木質の生産性を向上させることに成功しました。本研究で開発した技術によって、将来的には樹木の炭素貯蔵能力の向上と木質由来のバイオマスやバイオエタノールの増産が期待できます。 非組換えポプラと組替えポプラの幹の断面

 

林木の有用形質発現の分子機構の解明

林木の育種の時間短縮と効果的な推進のためには、染色体や遺伝子レベルで遺伝情報を明らかにすることが必要です。このため、DNAマーカーの検出、連鎖地図の作成及びQTL解析などにより、マツなどの病虫害抵抗性に関連した遺伝子の解明を進めています。 DNA分析

 

バイオテクノロジーによる機能性樹木の活用技術の開発

生薬の自給率は一割程度と低く、国内栽培による自給率向上が必要です。本研究では、漢方薬の原料であるつる性の常緑樹木カギカズラと、抗がん剤原料を含有する鹿児島県奄美大島固有の絶滅危惧種ワダツミノキについて、組織培養によるクローン苗作製栽培技術の開発に取り組んでいます。また、組織培養は絶滅危惧種ワダツミノキの保全にも利用可能な技術です。
カギカズラの組織培養 ワダツミノキの組織培養
カギカズラの組織培養 ワダツミノキの組織培養

 

その他のプロジェクト

  • 単一細胞転写誘導システムが切り拓く木部細胞の細胞壁形成機構の解明(科研費基盤B,R1~R3)
  • ウイルスベクターを用いた針葉樹における遺伝子ノックアウト法の開発(科研費基盤C,R1~R3)
  • eQTL解析によるマツ材線虫病に対するクロマツの抵抗性機構の解明(基盤研究B,R1~3)
  • 国産のつる性薬用樹木カギカズラの生産技術の開発と機能性解明に基づく未利用資源の活用(イノベーション創出強化研究推進事業,R2-R4)
  • 有用林木における遺伝子組換え・組織培養が不要な精密育種法の確立(科研費基盤B,R3~R6)

 

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お問い合わせ

所属課室:森林総合研究所林木育種センター育種企画課

〒319-1301 茨城県日立市十王町伊師3809-1

電話番号:0294-39-7002

FAX番号:0294-39-7306

Email:ikusyu@ffpri.affrc.go.jp