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平成22年7月下旬の梅雨明けとともに、京都市の大文字山の周辺で、ドングリをつけるブナ科コナラ属の樹木(ナラ類)が集団で枯死する、「ブナ科樹木萎凋病」という被害(ナラ枯れ)が顕在化し、関西地方の一般市民の関心を集め、新聞記事等のマスコミでも頻繁に取り上げられました。
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシという体長約5mmの小さな虫(カシナガ)がナラ類の樹幹に穿入し、そのカシナガが運ぶナラ菌と呼ばれる病原菌が寄主木の水分通導を阻害することに起因しています。そして、水分通導の阻害がカシナガの繁殖に適した環境を作り出しています。本プログラムで、このような昆虫と病原菌の共生がもたらしているナラ枯れのメカニズム研究について学習しましょう。
病原菌の感染により樹木が枯れる仕組み、病原菌を媒介するカシノナガキクイムシ(カシナガ)との関係、 病原菌の顕微鏡観察などを講義と実習により学習してもらいます。
について、それぞれ担当研究者が説明します。
3つの班に分かれ、班ごとに試料木(被害木)を採取します。
採取した被害木内部のカシナガおよび樹幹内で繁殖し た病原菌の培養操作を行います。
カシナガが被害木内部のどこにどのように分布してい るか、被害木を割って調査します。
病原菌を顕微鏡で観察します。
実習結果は班ごとにそれぞれ記録後、皆さんが実際に調査・観察し、検証した結果をまとめてもらいます。
班ごとに記録した実習結果をディスカッションし、パ ワーポイント等によりプレゼン資料を作成し発表して もらいます。
1、2日目の夜は宿舎でミーティングを行います。
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