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更新日:2021年11月17日

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シンポジウム共催「森林が危機に瀕している!-ニホンジカによる森林被害について考える-」開催報告

2014年2月16日(日曜日)13時30分より、三重県四日市市にある「本町プラザ」にてシンポジウム「森林が危機に瀕している!~ニホンジカによる森林被害について考える~」を三重県林業研究所と共催しました。現在、ニホンジカの過度の採食が下層植生の衰退、森林土壌の流出、生物多様性の低下等の問題を引き起こしていますが、参加者に現状を認識して頂き、森林を健全な状態に維持することの重要性を理解して頂くのがこのシンポジウムの目的です。当日は一般の方、林業事業体、行政機関、大学、研究機関関等から100名を超える参加があり満員となりました。

最初に高橋裕史(関西支所生物多様性研究グループ主任研究員)が、「ニホンジカの個体数増加と生息環境の変化」という標題で講演し、ニホンジカの生物学的な特性、シカが地域社会にもたらす影響とその関係の歴史的な経緯について紹介し、今後あるべきヒトとシカの関係について考察しました。
休憩をはさみ、「事例報告」として澤山秀尚氏(三重森林管理署長)から「ニホンジカが森林植生を衰退させる!~大杉谷国有林の被害実態と対策方法~」、福本浩士氏(三重県林業研究所主任研究員)から「ニホンジカが森林の再生を遅らせる!~人工林伐採跡地における広葉樹の天然更新~」、片桐奈々氏(名古屋大学大学院生命農学研究科博士課程)から「ニホンジカが生物の多様性を変化させる!~下層植生を利用する昆虫類に着目して~」について、それぞれ発表がありました。参加者からは活発な意見や質問等があり、盛況の内に終了しました。