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林業試験場関西支場年報第10号

昭和43年度

まえがき

当支場管内の林業経営の当面する問題のうち、とくに国有林、民有林に共通するものとしては、近時の林業労務のひっぱくや、老令化、女性化にある質的低下など、労働事情の悪化があげられる

この情況は、さいきんいちだんときびしくなり、とくに里山や近郊林業をおおくひかえた管内の林業地の林業経営にとって緊迫の問題となっている。

このことは、構造改善事業などの林業政策推進のうえにも、また直積的には、植伐事業その他事業を遂行するうえにも大きな影響をおよぼしていることはいうまでもない。

試験研究機関としては、これらの情勢を前提条件として、こんごの試験研究およびそれにともなう技術開発の方向を、どのように指向させるかは大きな課題となるであろう。そしてこれに対応するものとして、省力技術の開発はいよいよ各方面から要請されるであろう。

もう一つの問題点としては、さいきん各地域に多発する傾向にある森林の病中獣害にたいする保護防除対策であろう。過去における大面積造林の結果として、それにともない森林の諸被害が誘発されている傾向がみられる。これらの対策も基礎的な究明を試験研究機関にゆだねられている。

当場としては、これら地域の社会経済的条件のもとでの諸要請に対応しながら、試験研究の推進、研究体制の整備をおこない今日にいたったのであるが、ここに昭和43年度の関西支場年報を刊行するにあたって、これらの諸要請にいくぶんでも近づいてゆく経過のあとを概観していただき、またつねづね研究推進にご指導ご援助をたまわっている方々にたいし、当支場の研究の一年間の足跡をご理解していただければさいわいである。

昭和44年9月

林業試験場関西支場長梅原

目次

1.最近の研究の動向(PDF:139KB)

  1. 43年度試験研究の大要
  2. 43年度研究目標および研究項目表

2.試験研究の概要(PDF:1,313KB)

  1. 共同研究
    • I.合理的短期育成林業技術の確立に関する研究
    • II.混交林の経営に関する研究
    • III.松くいむしによるマツ類の枯損防止に関する研究
  2. 各研究室の試験研究
    • 造林研究室
    • 経営研究室
    • 土壌研究室
    • 防災研究室
    • 樹病研究室
    • 昆虫研究室
    • 岡山試験地

3.試験研究資料(PDF:3,274KB)

  1. 混交林の経営に関する研究
  2. 外国樹種の導入に関する研究(資料)
  3. 寒害防止に関する研究
  4. 合理的短期育成林業技術の確立に関する研究(資料)
  5. 波瀬林業の成立と発達過程
  6. 森林の構造と成長の関係解析(資料)
  7. 山崎営林署スギ成木施肥試験(資料)
  8. 雨滴侵食に関する実験的研究
  9. 竜の口流域の水位分布解析
  10. 玉野治山試験地の表面流出について
  11. 苗畑における土壌線虫の実態調査
  12. 特定地における野ねずみの発生消長調査
  13. マツ穿孔虫類の3カ年の羽化記録(1)-ゾウムシ類-
  14. マツ穿孔虫類の3カ年の羽化記録(2)-カミキリムシ類-
  15. 餌木および誘引剤に飛来した昆虫類(2)
  16. 二,三の植物の葉の含水率の日変化と流域・水位の日変化と関係について(資料)
  17. 大気の汚染が植生に及ぼす被害調査及び研究
  18. 昭和43年気象定時観測(岡山試験地)

4.研究発表題名,組織,情報など(PDF:317KB)

一括版のpdfファイルはこちらです。年報第10号(昭和43年度)(PDF:5,146KB)

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