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ホーム > 研究紹介 > 刊行物 > 森林総合研究所関西支所年報第44号

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森林総合研究所関西支所年報第44号

平成14年度

二酸化炭素の観測用タワー(京都府山城町)

まえがき

森林総合研究所が独立行政法人に変わって、あっという間に2年が過ぎました。関西支所もそれらの一連の改革のなかで、研究を主体とする業務の遂行に努力してまいりました。独法化後の大きな変更点であります、機関としての外部評価、研究者職員の業績評価システムが動きだし、それらの評価に対応しながら2年が経過したわけです。また、外部評価とは別に、外部の森林・林業関係者に、業務運営に関して様々なアドバイスをいただくために、関西支所でも研究評議会を開催してきました。評議委員の先生方からのご意見の主なものは、小中学校の総合学習への対応体制の明確化、研究成果の積極的なPR、公立林業試験研究機関や森林管理局との連携の強化、支所への木材分野や森林施業分野の研究者の配置の要望など、多岐にわたるものでした。これらの貴重なご意見は、今後の支所の業務運営に活かしていきたいと、できるところから実行に心がけてまいりました。外部との連携強化につきましては、この年報の依頼出張の項にもありますように、様々なご依頼への対応に努力してまいりました。

関西支所では、里山を中心とする研究課題に研究勢力の多くをそそいで参りましたが、まだまだ多くの解決すべき課題が残されており、5年間の中期計画の完結に向けて研究業務に邁進しているところであります。

本年報は、当支所の平成14年度の試験研究の概要、主要な研究成果、およびその他業務の関連資料をとりまとめたものです。これらの資料が皆様の業務にいささかでもお役に立ちますことを願いますとともに、忌憚ないご意見をお聞かせいただければ幸いです。

森林総合研究所関西支所長 金子 繁

目次

1.平成14年度研究課題一覧表

  1. 森林総合研究所全研究課題
  2. 森林総合研究所関西支所関係抜粋

2.関西支所における研究課題の取り組み

3.平成14年度関西支所の研究概要

  1. 主要樹木集団の遺伝的多様性評価手法の開発および繁殖動態の解析
  2. 森林施業が森林植物の多様性と動態に及ぼす影響の解明
  3. 崩壊に瀕した大台ヶ原森林生態系の修復のための生物間相互作用の解明
  4. 希少雑種の遺伝的多様性と繁殖実態の解明
  5. 斜面系列における養分傾度と樹木の養分吸収・利用様式の解明
  6. 水流出のモニタリングと全国森林流域の類型化
  7. 森林流域における窒素等の動態と収支の解明
  8. 湿雪なだれの危険度評価手法の開発
  9. 被害拡大危惧病虫害の実態解明と被害対策技術の開発
  10. 集団的萎凋病の対策技術の開発
  11. マツノマダラカミキリ生存率制御技術の開発
  12. マツ抵抗性強化技術の開発
  13. スギ・ヒノキ等病害の病原体と被害発生機構の解明
  14. サル・クマ等の行動・生態と被害実態の解明
  15. 森林火災の発生機構と防火帯機能の解明
  16. 持続的な森林管理に向けた森林情報解析技術の開発
  17. 国際的基準に基づいた生物多様性及び森林の健全性評価手法の開発
  18. 酸性雨等の森林生態系への影響解析
  19. 森林資源量及び生産カの全国評価
  20. 人為的森林活動及び森林バイオマスのポテンシャリティー評価
  21. 森林生態系における炭素固定能の変動機構の解明
  22. 多様な森林構造におけるCO2固定量の定量化
  23. 森林土壌における有機物の蓄積及び変動過程の解明
  24. 地球温暖化による生物圏の脆弱性の評価に関する研究
  25. 各種林型誘導のための林冠制御による成長予測技術の開発
  26. 伐出および育林コストに及ぽす諸要因の解明
  27. 都市近郊・里山林の生物多様性評価のための生物インペントリーの作成
  28. 人と環境の相互作用としてとらえた里山ランドスケープ形成システムの解明
  29. 都市近郊・里山林における環境特性の解明
  30. 都市近郊・里山林の管理・利用実態の解明
  31. 保健休養機能の高度発揮のための森林景観計画指針の策定
  32. 持続的な森林管理・経営の担い手育成及び施業集約・集団化条件の解明
  33. 収穫試験地等固定試験地の調査

4.主要な研究成果

  1. 山城試験地における広葉樹林の現存量と純生産量
  2. ホオノキ実生の近交弱勢に及ぼす被陰の影響
  3. 大台ヶ原における枯死木の発生状況
  4. 京都市山科区山科音羽川および安祥寺川上流の渓流水質
  5. 大台ヶ原の森林におけるリターおよび土壌の移動
  6. 葉群チャンバーと携帯式光合成量測定装置及び乱流変動法の測定結果の比較
  7. 京都府のツキノワグマ駆除個体の特徴について
  8. 雑木林におけるドングリへの虫害の樹種間差
  9. サビマダラオオホソカタムシのマツ枯損被害地における放飼試験
  10. 天橋立の松枯れに対する地元住民の意識と今後の対策についての考え方
  11. ワークショップ形式による林内のサウンドスケープの意識化
  12. 里山保全・管理に関する地方自治体の取り組み

5.研究資料

  1. 六万山スギ収穫試験地の林分構造と成長

6.関西支所研究成果発表会記録

  1. 里山林の環境保全機能
  2. 里山林のCO2吸収量の測定

7.試験研究発表題名

  1. 平成14年度試験研究発表題名一覧

8.組織・情報・その他

  1. 沿革
  2. 土地及び施設
  3. 組織
  4. 人の動き
  5. 会議等の開催
  6. 依頼出張
  7. 職員研修
  8. 受託研究員受入
  9. 海外派遣・出張
  10. 見学者
  11. 試験地一覧表
  12. 気象年報