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ホーム > 研究紹介 > 関西支所刊行物 > 森林総合研究所関西支所年報 第55号

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更新日:2016年5月6日

森林総合研究所関西支所年報 第55号

平成26年版

photophoto

左写真:森林用ドロップネットを用いた捕獲の様子 シカが網の下の餌を採食している瞬間に網を落とす 右写真:滋賀県栗東市で発生した土砂災害

まえがき

平成25年度は森林総合研究所第3 期中期計画期間の3年目で折り返し点に相当する。第3期中期計画では9つの重点課題が設定され、なかでもA「地域に対応した多様な森林管理技術の開発」、ならびにB「国産材安定供給のための新たな素材生産技術及び林業経営システムの開発」の2つの重点課題が森林・林業の再生に向けた政策を支える研究として明確に提示された。これに伴い、関西支所では近畿・中国地域の現状に対応した林業課題として、一般研究費による実行課題「A122 優良壮齢人工林へ誘導するための施業要件の解明と立地・社会環境要因の評価(H23~27)」を実施し、また、平成25年度から3年間の計画で交付金プロジェクト「A1P04 本州少雪地における実生コンテナ苗による低コスト再造林技術の開発」を開始した。一方、里山課題として交付金プロジェクト「A2P03 現代版里山維持システム構築のための実践的研究(H21~25)」ならびに実行課題「G211 里山地域における森林の総合管理のための機能評価(H23~27)」を実施した。さらに、農林水産技術会議委託プロジェクトなどの研究課題に参画するとともに、平成25年度は関西支所研究職員が主査として5課題の科学研究費助成事業による研究課題も実施した。
一方、研究課題の実施に加えて産学官連携、地域連携への取り組みを強化した。平成25年8月1日に近畿中国森林管理局と「近畿及び中国地域の森林・林業に関する研究と技術開発等の円滑な促進に向けた連携と協力に関する協定」を締結し、これに基づき、列状間伐推進のための現地検討会、ならびに「ヒノキ実生コンテナによる低コスト再造林技術の開発」研究成果の普及のための現地検討会を共催し、多くの参加者を得た。また、8月21日(水曜日)~8月23日(金曜日)には「日本の山と森の歴史を考える~地図でたどる伏見桃山の120年~」をテーマに科学技術振興機構が主催するサイエンスキャンプを、また、10月10日には、「活かそう!森を守り育てる新技術」をテーマにオープンラボを開催するなど、日頃の研究・技術開発の成果等の普及に努めた。国立大学法人三重大学生物資源学研究科との連携大学院では関西支所の研究職員3名が連携教員として教育に携わった。また、京都府立莵道高校が申請したJST(科学技術振興機構)のサイエンスパートナーシッププログラムが前年度に引き続き採択され、森林生態研究グループが講義、実習を実施した。大阪市立大学理学部付属植物園とはナラ枯れ研究会を共催した。この他、近畿中国森林管理局の「水都おおさか森林の市」、近隣の中学生を対象とした「チャレンジ体験学習」、森の展示館を活用した「森林教室」などを実施した。11月29日には公開講演会「里山管理を始めよう~持続的な利用のために~」を龍谷大学アバンティ響都ホールにおいて開催し、300名を越す来場者を得た。
関西支所では、今後も近畿中国地方における森林・林業に関するさまざまな問題の解決に向け、研究技術開発に取り組むとともに、その成果の広報と社会還元・普及に精力的に取り組んでまいりますので、一層のご支援とご協力をお願いいたします。

 平成26年12月

森林総合研究所関西支所長 吉永秀一郎

目次

1.平成25年度研究課題一覧(PDF:247KB)

  1. 森林総合研究所関西支所関係抜粋

2.関西支所における研究課題の取り組み(PDF:166KB)

3.平成25年度関西支所の研究概要(PDF:631KB)

  1. 本州少雪地における実生コンテナ苗による低コスト再造林技術の開発
  2. 健全な物質循環維持のための診断指標の開発
  3. 優良壮齢人工林へ誘導するための施業要件の解明と立地・社会環境要因の評価
  4. 現代版里山維持システム構築のための実践的研究
  5. 多様な森林機能の評価・配置手法の開発
  6. 天然更新を利用した多様な森林タイプへの誘導技術の検証と高度化
  7. 秋田スギの成立および変遷に及ぼした人為影響の解明
  8. 木材需給調整手法の解明と新たな原木流通システムの提案
  9. 木材利用拡大に向けた林業振興のための条件と推進方策の解明
  10. 私有林経営における組織イノベーションに関する国際比較研究
  11. 木質バイオマスエネルギー事業の評価システムの開発
  12. 未利用木質バイオマスを用いた炭素貯留野菜によるCO2削減社会スキームの提案と評価
  13. 森林吸収量把握システムの実用化に関する研究
  14. 葉のオゾン吸収量に基づいた樹木に対するオゾンの影響評価に関する研究
  15. 森林及び林業分野における温暖化緩和技術の開発
  16. 地球温暖化が日本を含む東アジアの自然植生に及ぼす影響の定量的評価
  17. センサーネットワーク化と自動解析化による陸域生態系の炭素循環変動把握の精緻化に関する研究
  18. タワー観測を用いた群落炭素収支機能等を表すパラメータセットの構築と評価
  19. 環境の変化に対する土壌有機物の時・空間変動評価
  20. 過去の土地利用が生態系の炭素、養分の蓄積及び植物の養分利用に与える影響
  21. コナラ林内と周辺域におけるイソプレン放出量と拡散過程の評価
  22. 安定同位体パルスラベリングを用いた樹木内炭素循環速度の樹種間比較
  23. アマゾンの森林における炭素動態の広域評価
  24. 地球温暖化が森林及び林業分野に与える影響評価と適応技術の開発
  25. 森林流域からの水資源供給量に関わる気候変動の影響評価
  26. 森林における水文過程の変動予測手法の開発
  27. 古生層堆積岩山地小流域における水流出特性解析
  28. 土壌中でエステル硫酸はアルミニウム腐植複合体に取り込まれるのか?
  29. 地すべりにおける脆弱性への影響評価
  30. 山地災害の被害軽減のための新たな予防・復旧技術の開発
  31. 水みち上の樹木の特徴を用いた斜面崩壊発生場所の予測手法の開発
  32. 減災の観点から樹木根系の広がりを非破壊的に評価する方法の確立
  33. 林業被害軽減のためのニホンジカ個体数管理技術の開発
  34. 支笏洞爺国立公園をモデルとした生態系保全のためのニホンジカ捕獲の技術開発
  35. 広葉樹資源の有効利用を目指したナラ枯れの低コスト防除技術の開発
  36. 生態情報を利用した環境低負荷型広域病虫害管理技術の開発
  37. 野生動物管理技術の高度化
  38. ニレ類立枯病の日本における被害発生リスク評価
  39. 国内のカシナガキクイムシに見られる遺伝的系統の簡易判別法の開発
  40. 侵略的外来種ソウシチョウと在来生物群集の関係はシカ密度増加でどのように変化するか
  41. 樹皮内生菌における宿主樹木の後天的防御機構への貢献に関する研究
  42. 養菌性キクイムシが媒介する樹木萎凋病の国際的なリスク評価に必要な基礎データの収集
  43. 伊豆諸島におけるカシノナガキクイムシ実態調査・薬剤注入手法調査
  44. 菌類を活用した花粉症起因植物に対する花粉飛散防止法の開発
  45. ナラ枯れの新害虫Platypus koryoensisとその共生圏の遺伝的・生態的解明
  46. ナラ枯れにおける防御物質と毒素による樹木と病原菌の相互作用の解明
  47. 里山地域における森林の総合管理のための機能評価
  48. 森林の生物多様性の質と機能の評価手法の開発
  49. エゾヤチネズミ個体群の遺伝的空間構造形成に関わる個体数変動と分散行動の効果
  50. 絶滅のおそれのあるツキノワグマ孤立個体群におけるMHC遺伝子の多様性評価
  51. 絶滅寸前のカモシカ地域個体群の新たな個体数センサス法の開発
  52. 東アジアの森林を支える菌根菌ネットワークの生態系機能の解明
  53. 放射性物質による水生昆虫への汚染度の解明
  54. 森林水文モニタリング
  55. 降雨渓流水質モニタリング
  56. 収穫試験地における森林成長データの収集

4.研究資料(PDF:1,706KB)

  1. 基盤事業:森林水文モニタリング-竜ノ口山森林理水試験地-
  2. 六万山スギ収穫試験地(石川県)定期調査報告-石川県南部の多雪地域におけるスギ人工林の成長について-

5.試験研究発表題名(PDF:502KB)

  1. 平成25年度 試験研究発表題名一覧

6.組織・情報・その他(PDF:463KB)

  1. 沿革
  2. 土地及び施設
  3. 組織
  4. 受託出張
  5. 職員研修
  6. 受託研修生受入
  7. 特別研究員
  8. 海外派遣・出張
  9. 業務遂行に必要な免許の取得・技能講習等の受講
  10. 見学者
  11. 会議
  12. 諸行事  
  13. 試験地一覧表
  14. 森の展示館(標本展示・学習館)

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