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1.受賞名 | 日本農芸化学会2021年BBB論文賞(受賞日2022年3月15日) |
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2.受賞者の氏名、所属 | 田中淑乃*(鳥取大学) 七里吉彦*(森林バイオ研究センター) 大村昂誠(鳥取大学) 遠藤圭太(林木育種センター) 河野強(鳥取大学) 岩﨑崇(鳥取大学) (*co-first authors) |
3.受賞理由 |
「ポリヒスチジンを利用した植物細胞へのタンパク質の直接導入」に関する研究が、日本農芸化学会の英文誌Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry(BBB誌)に掲載された2021年の論文の中で特に優れているものとして評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 | 細胞にタンパク質を導入する方法として、動物細胞では微小ガラス管を用いた"マイクロインジェクション"法などが確立しているが、細胞壁に覆われている植物細胞では効率的な導入方法は確立していない。今回、細胞膜を透過する特殊な性質をもつポリヒスチジンを利用して、蛍光タンパク質や酵素タンパク質をスギ、タバコ、イネの細胞に効率良く直接導入することに成功した。本研究は遺伝子組換えを利用しないゲノム編集系の確立など幅広い用途に応用可能である。 【論文書誌情報】 Tanaka, Y., Nanasato, Y., Omura, K., Endoh, K., Kawano, T., & Iwasaki, T. (2021). Direct protein delivery into intact plant cells using polyhistidine peptides. Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 85(6), 1405-1414. DOI:10.1093/bbb/zbab055(外部サイトへリンク) |