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更新日:2017年8月2日

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平成28年度文部科学省科学技術人材育成費補助事業シンポジウム参加報告

  • 日時 : 2016年12月01日(木曜日)
  • 場所 : TKPガーデンシティ竹橋 2F大ホール (東京都千代田区一ツ橋1-2-2)
  • 主催 : 文部科学省
  • 協力 : 国立研究開発法人 科学技術振興機構
  • 参加者 : 安部 久

参加報告

TKPガーデンシティ竹橋において、平成28年度 文部科学省科学技術人材育成費補助事業シンポジウム -博士人材の社会の多様な場での活躍促進- が開催された。

まず、文部科学省の塩崎人材政策課長から、博士人材を取り巻く現状と、それに対する取組と今後の方向性に関しての講演があった。続いてトヨタ自動車先進技術開発カンパニー射場電池材料技術・研究部長による「民間企業で活躍できる博士とは?」と題する基調講演があった。博士号を取得している人は、博士号を取得する過程で集中して課題に取り組んできたという経験があり、PDCAサイクルを実行することに慣れているため、社内での研修で精神力や胆力を付ければ、取得していない社員よりは結果的に伸びるというお話しがあり、興味深かった。会場からの「活躍している社員の例は男性ばかりで、女性の博士号取得者の現状は?」の質問に、「採用や処遇で男女の区別はしない、何人かの女性の若手がおり、活躍すれば紹介する、紹介できるのを楽しみにしている」と答えられた。

続いて、名古屋大学、東京農工大学、信州大学、立命館大学の取組事例の紹介があり、博士人材の企業との橋渡しの取組、大学横断的なネットワーク、私立大学にける取組の難しさなどの紹介があった。

最後に、北海道大学川端副学長、キャタピラージャパン塚本執行役員、宮浦東京農工大副学長、日経BP宮田特命編集委員によるパネルディスカッションがあった。博士人材の有効活用は10年以上前からの課題であるが、時代の変化による学生側の変化を感じるか、という北大川端副学長の質問に対して、事例紹介した大学の中には、「企業に出るために博士号を取得する学生もいる」という事例もあれば、「全く変わっていない」と述べられた大学もあった。

共通の問題としては、教員の意識が変わらないと、その下にいる博士過程の学生の意識も変わらず、結局学生は孤立して就職の機会を逃す、という悪循環がある。社会が多様化し、様々な人材のミスマッチが生じてくる中で、さらに連携を深めていくことの重要性が確認された。

ダイバーシティ推進室長 安部 久:記

 会場の様子

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