ここから本文です。
1. 受賞名 | 平成20年度日本森林学会奨励賞 (受賞日:2008年3月) 「出水中の地中水における酸素同位体比変化と混合過程」 |
---|---|
2. 受賞者の氏名、所属 | 森林総合研究所 水土保全研究領域 水土保全研究室 久保田 多余子 |
3. 受賞理由の簡単な紹介 | 出水中の河川水はその大部分が降雨以前から流域内に存在した地中水から成ることが明らかになっている。すなわち、ゆっくりと移動するはずの地中水が降雨中の短時間にすみやかに河川へ到達していることが明らかになったが、そのメカニズムは明らかではない。 このメカニズムのひとつとして、基岩付近へ鉛直浸透した降雨と基岩付近の水とが混合し、パイプを通じてすみやかに排水されるという考え方がある。しかし、降雨中に基岩付近の地中水を観測することは困難で、観測例がほとんどない。本研究では、降雨中に地中水の詳細な観測を行って、酸素同位体比を調べることにより、降雨中に土壌と基岩の境界面において早い水の移動が生じうることと、降雨と基岩付近の水が混合し得ることを明らかにしたことが評価された。 |
お問い合わせ
Copyright © Forest Research and Management Organization. All rights reserved.