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1. 受賞名 | 第47回林業科学技術振興賞(研究奨励賞)(受賞日:2008年5月) 「マツ材線虫病における病原体-媒介者-寄主の三者系に及ぼす菌類の影響に関する研究」 |
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2. 受賞者の氏名、所属 | 森林総合研究所 東北支所 生物被害研究グループ 主任研究員 前原 紀敏 |
3. 受賞理由の簡単な紹介 | 「松枯れ(マツ材線虫病)」は現在でも日本でもっとも重要な森林生物害のひとつです。前原主任研究員は、病原体であるマツノザイセンチュウとその媒介者マツノマダラカミキリの関係を調べるために、マツノマダラカミキリの人工蛹室を開発し、季節を問わずこれらの生物の生態や相互関係を調べることを可能にしました。この方法は、国内外の研究者に用いられ、その後のマツノザイセンチュウ伝播機構の研究進展に大きく寄与しました。 また、同主任研究員自身も人工蛹室を用いることで、「病原体-媒介者-寄主」の三者系に及ぼす菌類の影響を解明し、その知見を元に菌類によるマツ材線虫病の微生物的防除法を考案しました。 この研究をさらに深化・発展させることによって被害防除技術の確立に大いに役立たせることができるものと期待されており、基礎から応用への一連の研究業績が評価されての受賞です。 |
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