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1. 受賞名 | 平成21年 日本森林学会賞(受賞日:2009年3月26日) |
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2. 受賞者の氏名、所属 | 森林総合研究所 森林遺伝研究領域 樹木遺伝研究室 津村 義彦 |
3. 受賞理由 |
Genome-scan to detect genetic structure and adaptive genes of natural populations of Cryptomeria japonica (スギ天然林の遺伝構造及び適応的遺伝子検出のためのゲノムスキャン) |
4. 受賞理由の簡単な紹介 | スギの天然林の保有する遺伝構造及び地域環境適応的遺伝子の検出を行うために、ゲノム全体の148遺伝子座を分析して西日本のスギ天然林が東日本のものよりも遺伝的多様性が高いことを明らかにした。また、日本海側に分布するウラスギと太平洋側に分布するオモテスギの遺伝的分化に関与していると考えられる遺伝子座を検出した。これまでに樹木ではこのように多くの天然林を多数の遺伝子で解析した例は世界的に見てもほとんどなく、また特定の環境に適応した遺伝子座を検出した結果も極めて稀である。本研究はスギの遺伝子資源の保全や植林の際に有用な遺伝子の探索をゲノムワイドに行い、いくつかの有用な環境適応候補遺伝子を検出したことが評価された。 |
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