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1. 受賞名 | 第20回日本熱帯生態学会吉良賞奨励賞 (受賞日:2010年6月19日) |
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2. 受賞者の氏名、所属 |
森林総合研究所 国際連携推進拠点 |
3. 受賞理由 | インドネシアの僻地山村における野生動物利用に関する研究 |
4. 受賞理由の簡単な紹介 | 東部インドネシアのセラム島をフィールドとした野生生物利用の実態調査を通して、僻地における人々の生業の成り立ちと狩猟の意味を明らかにした。ペット用に取引されるオウムについては、主な収入源であるチョウジの収量と連動しており、不作時の家計を補う役割を果たしていた。また地域では、主食のサゴに獣肉を組み合わせた食文化が形成されているが、タンパク源としての獣肉の重要性は、分配という慣行を発達させていた。それを義務と自発的分配に分けて比較し、後者の背景にはマラオホとよばれる生き方の規範や主体的な満足感があると指摘した。 このように長年地域に密着し、信頼関係を築きつつ緻密な調査研究を行ってきたこと、またその結果を政策提言につなげている点が高く評価された。 |
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