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更新日:2013年11月5日

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平成25年度理事長賞

森林総合研究所では、平成25年11月1日の創立108周年式典において、以下のとおり理事長表彰を行いました。

業績名

REDD-plus COOKBOOKの開発

受賞者

REDDクックブック開発チーム・平田 泰雅 (温暖化対応推進拠点 温暖化対応推進室長)

受賞要旨

森林の減少・劣化の削減による地球温暖化対策であるREDDプラスについて、その枠組みの構築が国際社会で進められている。しかし、途上国においては森林炭素量観測システムの導入が遅れており、技術的支援が求められている。そのため、平田泰雅を中心とするチームは、REDDプラスのための技術解説書「REDD-plus COOKBOOK」を開発した。すでに、国際機関や国際NGOで紹介されるなど国際的に高い評価が得られており、世界で広く利用されている。

業績名

コンテナ苗を用いた低コスト造林技術の開発

受賞者

低コスト造林研究プロジェクトチーム・山川 博美 (九州支所 森林生態系研究グループ研究員)

受賞要旨

受賞者は、低コスト造林研究プロジェクトチームの中心として、これまで実証的データによる裏付けのなかったコンテナ苗の活着及び初期成長を、国有林との協力による現地試験によって明らかにし、九州地方のスギコンテナ苗について、通年植栽が可能であることを実証した(日本森林学会誌, 95, 206-211, 2013年8月)。この成果には、今後の低コスト再造林に向けたコンテナ苗の有効な活用法の開発へとつながることが期待される。

業績名

遺伝子解析と形質解析を統合したサクラ栽培品種の再分類と系統関係の解明

受賞者

勝木 俊雄 (多摩森林科学園 主任研究員)

松本 麻子 (森林遺伝研究領域 樹木遺伝研究室長)

受賞要旨

長い歴史を持つサクラ栽培品種の分類上の混乱を解決するため、遺伝子解析と形質解析による正確なクローン識別に基づく再分類、栽培品種と野生種との系統関係の解明を進めたこと、また新しい八重桜‘はるか’を育成して福島の復興を支援したことから、サクラの適切な保全と利用に新たな道を開く科学的社会的貢献を果たした。

業績名

技術普及用DVD「これからの作業道づくり」の制作による路網整備技術の普及

受賞者

山 﨑 一 (森林農地整備センター 森林業務部 森林事業課 造林係長)

受賞要旨

水源林造成事業地の多くは地形条件の厳しい奥地水源地域に位置しているなか、収穫期を迎えた造林地の路網の拡充が課題となっている。そのため、丈夫で簡易な作業道を整備する技術を普及させることが重要であることから、そのための技術普及用DVDを制作した。

本DVDは、(1)導入編:今後の路網整備の考え方、(2)計画編:危険箇所を避けた路線選定手法、(3)施工編:急傾斜地における丸太組工(のり留工)等の施工方法、で構成され、他機関を含めた林業関係者の技術習得にも広く活用できる内容となっている。

写真:平成25年度理事長賞受賞者
平成25年度(2013年) 理事長表彰 受賞者

 

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