更新日:2018年9月19日
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1.受賞名 | 第34回日本木材保存協会年次大会ベストプレゼンテーション賞(受賞日:2018年5月23日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
大木 博成・何 昕・伊藤 拓美(玄々化学工業(株)) 石川 敦子(木材改質研究領域) 片岡 厚(広報普及科) 小林 正彦・神林 徹(木材改質研究領域) 下川 知子・林 徳子(森林資源化学領域) 木口 実(日本大学) |
3.受賞理由 |
第34回日本木材保存協会年次大会の口頭発表部門における発表「セルロースナノファイバーを用いた木材用耐候性塗料の開発」は、発表内容および表現力のいずれにおいても優れていたとして評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
木材の主成分であるセルロースをナノサイズまでほぐしたセルロースナノファイバー(CNF)は、軽量・高強度といった特性が注目され、現在様々な用途開発が進められている。 本研究では、森林資源の有効利用や中山間地域の活性化を目的に、国産スギチップから製造したパルプを原料とし、酵素処理と機械処理を併用した酵素・湿式粉砕プロセスによって製造したCNFを用いて耐候性(紫外線や風雨への抵抗性)に優れた木材用の塗料開発を行った。 この方法で製造されたCNFは、水性塗料への分散性に優れており、塗料に混合すると塗膜の引張試験における伸び率が高くなるなど塗膜性能を向上させる効果が認められた。また、下塗り用塗料(シーラー)に添加した場合は紫外線や雨水にさらされた際の変色を抑制する効果があることが促進耐候性試験により示された。 本研究は「平成28-29年度林野庁補助事業 酵素・湿式粉砕を用いたセルロースナノファイバー生産技術の確立と新規利用技術の開発」の一環として行いました。 主要特許:特願2017-46537「木部用塗料及び塗装方法」。
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