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1.受賞名 | 水文・水資源学会 論文賞(受賞日:2018年9月13日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
飯田真一(森林防災研究領域) |
3.受賞理由 |
1時間毎の遮断強度および葉、枝、幹に貯留される雨水量の推定に基づいて、降雨中の遮断強度の挙動を明らかにした研究成果が、水文・水資源学の研究の進展に貢献するものとして、その学術的価値が高く評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
茨城県のスギ壮齢林を対象として、3年間に渡り1時間毎の遮断強度を計測した。その結果、遮断強度は降雨初期に大きく、降雨の継続とともに減少することが明らかとなった。対象林から採取した葉、枝および幹の樹皮を浸水して飽水させる実験により、対象林の葉、枝、幹の雨水貯留量は最大7mm程度であることを明らかにするとともに、この値が計測された遮断蒸発量の最大値とほぼ等しいことを示した。これらのことから、対象林における遮断蒸発は、主として葉、枝、幹に一時的に貯留された雨水が蒸発したものであると考えられる。
(受賞論文) Intrastorm scale rainfall interception dynamics in a mature coniferous forest stand. Journal of Hydrology, 548, 770-783, 2017 URL:https://dx.doi.org/10.1016/j.jhydrol.2017.03.009(外部サイトへリンク) |
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