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1.受賞名 | 一般社団法人日本応用動物昆虫学会 第64回学会賞(受賞日:2020年3月15日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
高梨 琢磨(森林昆虫研究領域) |
3.受賞理由 |
昆虫における振動や音による行動制御機構の解明と、それを応用した害虫防除技術を展開し、昆虫の生物音響学分野を確立したことが高く評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
様々な昆虫において振動や音の利用を発見し、基礎から応用にわたる生物音響学的研究によって新分野を確立した。特に、マツの害虫であるマツノマダラカミキリが、振動を検知すると動きを止め、天敵からの捕食を回避することを明らかにした。また、脚の弦音器官が振動に対する感覚器として機能することを証明した。さらに、マツに特定周波数の振動を与えることによって害虫の行動を制御し、防除する技術を開発した。本防除技術は、化学農薬に依存しない環境低負荷型であり、振動に対する感受性を持つ広範な害虫への応用が期待される。 【関連論文等】 1) Takanashi, T., Uechi, N., Tatsuta, H. (2019) DOI:10.1007/s13355-018-00603-z(外部サイトへリンク) 2) 高梨琢磨(2019) 生き物と音の事典((一社)生物音響学会編集、編集委員代表:高梨琢磨) |
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