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1.受賞名 | 陸水学雑誌論文賞(受賞日:2021年9月21日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
東川 航(神戸大学大学院農学研究科) 吉村 真由美(森林総合研究所) 八木 剛(兵庫県立人と自然の博物館) 前藤 薫(神戸大学大学院農学研究科) |
3.受賞理由 |
本稿は、陸水学の観点からも貴重な情報が含まれており、多くの既往文献を適切に引用し、いずれの記述も簡潔でわかりやすく、完成度は高い。選考委員会の結果でも、最高評価点を得た。陸水学に新たな知見を加える優秀な論文であるため、陸水学雑誌論文賞に相応しいと判断された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
近年における陸水環境の変化、農地条件や農法の変化に伴って激減している湿地性水生生物の赤トンボについて、生息地条件や衰退要因、保全策を総合的に記述しているほか、農地環境や氾濫原の変遷や現状についても丁寧にまとめてある。特に、赤トンボが生息する湿地帯の保全に関しては、成長段階や衰退原因などを考慮し、生息地環境デザインを決めていくことが重要であることを提言している。赤トンボを含めた湿地水生生物の環境保全を実施するにあたって、行政、地域住民や教育機関などへの手引書としての一助になる。 東川 航・吉村 真由美・八木 剛・前藤 薫 (2019) 水田地帯における赤とんぼの衰退と保全に関する課題 -生息地利用の視点から- 陸水学雑誌 80 (3):107-124 |
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