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ホーム > 立田山実験林のご紹介 > 立田山実験林の概況

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更新日:2012年7月2日

立田山実験林の概況

1 所在地及び面積

当実験林は、熊本市内の立田山(標高152.2m、北緯32°49′東経130°44′)の南斜面の東西約700m、南北約1,000mの範囲に菱形状の土地に所在している。支所構内とは細川家廟所(菩提寺:泰勝寺)の敷地を挟んだ北方に位置する(附表-2-1)。所在地と面積は表-2-1に示す。

 

表-2-1 所在地と面積

所 在 地

森林総合研究所所有地

貸付地

備 考

熊本市中央区黒髪4丁目11番16号

28.43 ha

480.5m2

 

 

2 地況・林況

ア 気候

熊本市の京町台地(当支所とほぼ同じ標高)に所在する熊本地方気象台の最近の観測結果(表-2-2)によると、年平均気温は17.5℃、月高極気温は8月の36.8℃、月低極気温は2月の-3.0℃、年降水量は2,120mmである。

 

--2 気象観測表

               観測地:熊本市京町台地  観測期間:平成18年~22年

 

項 目    

月   別   観   測   値    (月)

 

 年 値

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

 

   気

   温

 

  (℃)

平均日平均

  6.4

  8.5

 11.1

 15.3

 20.5

 23.9

 27.6

 29.0

 25.9

 20.3

 13.4

  8.4

     17.5

平均日最高

 11.0

 13.7

 16.4

 20.9

 26.0

 28.4

 31.8

 34.2

 31.1

 25.8

 18.4

 13.2

     22.6

平均日最低

  2.1

  3.6

  6.1

 10.0

 15.4

 20.3

 24.4

 25.2

 21.9

 15.7

  8.8

  4.0

     13.1

月最高

 17.6

 22.5

 24.0

 27.0

 31.2

 32.8

 35.9

 36.8

 35.6

 30.6

 24.1

 19.8

     28.2

月最低

-2.7

-3.0

-0.6

  3.2

 10.3

 14.9

 20.8

 21.9

 16.7

  9.4

  1.8

-1.9

      7.6

降水量(mm)

  月平均

66.6

112.5

123.5

149.0

183.5

449.8

491.7

190.8

124.1

 84.4

68.3

 76.2

    2,120

風速 (m/s)

  月平均

  2.1

 2.2

  2.5

  2.4

  2.5

  2.5

  2.5

 2.4

 2.2

 2.1

  2.1

  2.0

      2.3

 

イ 地形・地質

立田山の緑地域は総面積約185haで、標高152.2mを最高点として東方へ山稜が長くのび、西側はやや急斜面をなしているが、全体的には緩斜面の多い丘陵地形である。

立田山は地理的には熊本平野内に散在する洪積台地のひとつである。立田山の約9km西方の金峰山(標高665m)や柿原台地とは、西から井芹川低地、京町台地、および坪井川低地によって距てられ、南~東方は白川、北方は合志川などの低地が広がっている。地質は安山岩質集塊岩である。

 

ウ 土 壌

安山岩質集塊岩の風化物と推定され、おおむね埴質で腐植に乏しく、A層の発達の良くない土地が多い。土壌型はBA、BC、BD 型で、乾性~弱乾性の土壌が広く分布しているが、緩斜面では土壌型の違いが明瞭ではない(附図-2-4)。

BA型土壌 :山頂緩斜面、稜線に現れ、一般にA層はうすく無いこともある。菌糸網層の形成は見られないが、菌糸を多く含み、A層に細粒状構造が発達していることなどが特徴である。

BD型土壌 :斜面下部の凹部にわずかに出現し、A層は厚く団粒構造が発達していることが特徴である。

化学的性質:一般にpHが低く、置換酸度y1が高い。土壌型別では、BA型においてはpHが低く置換酸度y1が高い。また、置換性石灰、炭素、窒素の含有量は最も少ない。この傾向は、BC型、BD型の順にやや多くなる傾向がある。しかし、BC型土壌においては微地形による大きな差が認められる。

 

エ 林 況

多くは昭和30年頃から植栽されたマツ類、ヒノキ、スギをはじめとする国内産の針・広葉樹である。外国産の針・広葉樹などの植栽も行われている。なお、大正6年に植栽された9林班のヒノキ人工造林地は、平成11年台風18号の被害を受けて概ね整理・改植され、現在はヒノキ新植地となっている。

造林された樹種以外では、尾根筋(山頂部付近一帯)にはアカマツの天然更新地が点在し、また、全域にコジイ、アラカシ、コナラ、クヌギなど、また低木類としてボロボロノキ、ナナミノキ、クロキなどが自生している。乾燥しやすい7・8林班にはシャシャンポ、ネジキ、コナラが多い。

林床の木本植生は、例えば9林班のヒノキ人工造林地では、ナンテン、マンリョウ、ハナイカダ、アリドウシなど、また、南方系の植物のカギカズラなど僅かではあるが自生している。また、9林班のコジイ林内には、タツダヤマヤエクチナシの自生地として、昭和4年に天然記念物に指定され、付近には、ヒサカキ、クロキ、ヤマハゼ、オオカグマ、ヤマツツジ、センリョウなどが自生している。

草木類では,全山にススキ、ヤマハゼ、ゴキダケ、ヤブコウジなどが分布し、クヌギ萠芽林などにはチマキザサの繁茂が認められる。シダ類のほか、テイカカズラ、ビナンカズラ、サルトリイバラ、ミツバアケビ、フジ、キダチニンドウ、ヤマノイモなどの蔓植物も多い。

実験林は設定当時に各試験目的の樹種を植栽しているが、前生樹を利用した更新地では、コジイを主体としたシイ・カシ類を主体とし、一部アカマツの天然更新による針・広混交林となっている。

実験林の林況は表-2-3のとおりである。


 

                表-- 林 況         (平成23年3月現在)

利用区分

面 積(ha)

蓄積

  備 考

 

 

(m3

(m3/ha)

 

 

 

 試験林

10.09

   1,838

    182

 

 準備林

11.20

   2,669

    238

 

 保護林

2.98

     850

    285

 

 防火林

2.73

     861

    316

 

    計

   27.00

   6,261

    220

 

   防 火 線

    0.64

 

 

 

   林    道

    0.75

 

 

 

   貸    付

    0.05

 

 

 

   合  計

   28.43

   6,261

    220

 

注:各利用区分の合計面積が総面積28.43haに合わないのは四捨五入のためである。