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ホーム > 立田山実験林のご紹介 > 立田山のきのこ > 立田山のきのこ:菌根の話

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きのこくん

立田山のきのこ

菌根の話

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菌根の話

日本のきのこの王様といえば、何といってもマツタケだろう。そしてマツタケは人工栽培ができないことはよく知られている。これは、マツタケが生きた樹木と共生しなければきのこを作ることができない「菌根菌」であるせいである。 

これに対してシイタケのような木材腐朽菌やマッシュルームのような腐植分解菌は、広く栽培が行われている。菌根菌は、これらとどう違うのだろうか。 

一言でいうと、菌根菌とは、生きた植物の根に入り込んで、そこから栄養をとって生活している菌類である。そして、多くの菌根菌は土の中に広く伸びた菌糸で肥料分を吸収して植物に与えるはたらきを持ち、植物と相利共生を営んでいる。きのこと樹木の接点では、きのこの菌糸は樹木の根の表面を覆って根の細胞の隙間奥深くに入り込み、菌根と呼ばれる共生体を作っている。 

そのため、菌根菌は共生相手の植物とバランスが取れる程度のゆっくりした生長しかしないし、根の細胞から直接与えられる栄養分しか利用できない。このため培養も比較的難しく、きのこを作らせるためのきっかけとなる刺激も不明なものが多く、純粋培養できのこを作らせるのは難しいことが多い。 

このように気むずかしい菌根菌だが、樹木の健全な生長には重要な役割を果たすことが知られている。かつて南半球に北アメリカの針葉樹を造林したとき、最初はうまく定着しなかった。ところが原産地で共生していたきのこを根につけて移植したところ、見違えるような成功を収めた。きのこの菌糸が肥料分を能率良く吸収し、病原菌を根に寄せ付けず、木を助けたからだといわれている。 

日本で造林されるスギやヒノキは残念ながらきのこを作らないカビと共生する樹木だが、ブナやナラ、カシやクヌギ、それにマツの仲間はきのこと共生する。このような林には菌根菌きのこが発生するので、きのこも豊富である。テングタケ、イグチ、ベニタケといったグループは、そのほとんどが菌根菌であり、これらの森を特徴づけている。 

食用として知られる菌根菌には、マツタケ、ホンシメジの他にトリュフ、ポルチーニ(シュタインピルツ、和名ヤマドリタケ)、ジロール(アンズタケ)といったヨーロッパで有名なものもあれば、ショウロ(山陰地方)、リコボウ(ハナイグチ、長野県)、チダケ(チチタケ、栃木県)といった地方で人気を集めるきのこもある。いずれも人工栽培できない「森の恵み」であるが、ホンシメジは近年栽培技術が開発され、期待が集まるところである。

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