(研究資料)

ヒノキ林分密度管理図の調製について

−九州地方5県および九州全域の密度管理図−

飯盛 功

要旨

 「ヒノキ一般林分密度管理図」よりも,地域適合度の高い,新しい九州地方の「地域林分密度管理図」の調製について,昭和47年度の九州地区育林関係研究者会議において各県からの要望を受け,とりまとめが完了したので報告する。資料としては福岡,佐賀,長崎,熊本,鹿児島の5県の林業試験研究機関から提供をいただいたヒノキ林林地生産力調査の資料と九州地方ヒノキ林林分収穫表調製資料を使用した。管理図は各県のものと,収穫表の資料を基にしたもの〔九州(1)〕と,すべての資料を基にしたもの〔九州(2)〕の合計7つの密度管理図を調製した。各県の資料(福岡はのぞく)はプロットレス法で求めていたが,結論として,プロットレス法で求めた資料によって調製された密度管理図も十分使用できることが証明された。各県は自県の管理図を使い,また,九州全域の管理図としては,九州(2)の管理図を使用した方が適合性は高いと考えられた。

全文情報(2,584KB)