(研究資料)

カラマツ落葉病抵抗性個体間ならびに抵抗性個体と精英樹との交配結果

渡辺 操・野口常介・茶屋場 盛・川村忠士

要旨

 カラマツ落葉病抵抗性の遺伝様式の解明に供する検定用種苗を生産するために、抵抗性個体、感受性個体ならびにカラマツ精英樹クローンを用いて、1971年と1972年の2年間にわたって140組み合わせの人工交配を行い、約29,000本の苗木を生産した。
 人工交配における2年間の平均結果率は82.4%、種子の精選率7.3%を得た。得られた種子の稔性をソフテックスで調べ、内容充実率をもとめた結果では全体の平均で21.0%であった。
 1973年春に、これらの種子を苗畑に播種したが、その露地での発芽率は全体の平均で19.4%を示し、ソフテックスで検定した種子の内容充実率から推定した値と良く一致した。まきつけ数に対する秋の得苗率は平均17.5%であった。

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