(研究資料)

カラマツ落葉病抵抗性遺伝試験地の設定

山本千秋・斎藤幹夫・勝田 柾・青柳茂男(長野:第1〜第3試験地)
渡辺 操・野口常介・茶屋場 盛・川村忠士(東北:第4試験地)
鮫島惇一郎・岸田昭雄・横田俊一・松崎清一(北海道:第5試験地)

要旨

 1970年から1976年までの7年間,林業試験場と林木育種場の関係者で構成された共同研究チームが,カラマツ落葉病抵抗性の遺伝様式の解明に関する研究に取り組んできた。そしてこのチームは,最後の2年間に,長野,東北および北海道において作出された大量の抵抗性および精英樹クローンの人工交配家系群を用いて,上記3地域に5か所の遺伝試験地を設定した。試験地の設定目的は,この形質の遺伝的背景や遺伝子型と環境の相互作用について,一層確度の高い情報を得ること,ならびに,抵抗性の老幼相関の有無を明らかにすることにあるが,さらに,抵抗性個体の選抜対象集団を育成するという意味も含まれている。この報告は,これら5試験地の設定場所,植栽家系および本数,植栽の方法などについて,記録・保存しておく必要があると思われる事項をとりまとめたものである。家系および個体ごとの当年生長量,枯損率,罹病度など関連する資料の詳細については,ここでは省略し,それら資料の保管場所を記載しておくにとどめた。

全文情報(6,192KB)