(研究資料)

スギ凍害組織の解剖的観察

村井正文・古川 忠

要旨

 鉢植えのスギ実生3年生苗を用い、凍害を恒温室内で発生させ、被害の現われ方を主軸の解剖的観察によって調査した。主眼を主軸組織内の樹脂状物質の変形ならびに消長に置いた。被害部位では樹脂状物質が内樹皮、外樹皮の全面にわたって小型化したり、変形するなどの形態的変化を示した。無被害部位では樹脂状物質は外樹皮、内樹皮、形成層帯、木部、および髄に存在し、円形を示すのがふつうであった。

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