中部山岳地帯の針葉樹さび病に関する研究

−アスナロのてんぐ巣病−

浜 武人

   要旨

 1971年春長野営林局上松営林署管内で,Caeoma deformans (BERK. et BR.)TUBEUFによるアス ナロてんぐ巣病発生地を調査した。その結果,本病の被害は乾燥地に少なく,湿潤地で激しいことがわ かった。また,接種試験により本病のさび胞子はアスナロの当年度生長葉の葉裏から侵入し,約4か月 後に初期病徴の異常不定芽を生じ,約2年後に異常不定芽が生長した釘頭状菌体皿状部にさび柄胞子お よびさび胞子を形成することを明らかにした。

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