(研究資料)

内外産有用木材の測色値

基太村洋子

   要旨

 本研究資料は心材色を客観的に表現することを目的として,内外産 有用木材51樹種と化粧用単板32樹種の新しい材表面の色を,光電色彩計で測定し,3方法で表示した結果 である。なお,国公立林産関係試験研究機関協議会の「調色技術の開発に関する研究会」による材色測定 値を参考のために加えて検討した。
 これら73樹種(128試料)の材色値は,試料の反射物体の三刺激値X,Y,Z(JIS Z 8722(1982))を測定 し,(1)JIS Z 8729(1980)に規定されているうちの“L ab表色系による表示”と,(2)JIS Z 8721(1944)の“三属性 による表示(修正マンセル表色計による表示)”で表し,さらに(3)“色名による表示”として,日本 色彩研究所の調査用カラーコードの色名に変換した。
 材色の値は(気乾)表色系によると,明度(L)は針葉樹の場合に 60〜85の範囲で高明度にあり,広葉樹の場合には25〜85で広範囲にあった。一般的には赤味が増すと増加 するaは0〜20の範囲で,黄味が増すと増加するb値は1〜50の範囲で あった。マンセル表色系での色相(H)の範囲は2.5Y〜9.0Rで,色名はPale reddish yellow からdark grayish brownまでであった。
 3樹種については分光反射率曲線を示した。

全文情報(1,136KB)

   −林業試験場研究報告−(現森林総合研究所)
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