(研究資料)

多摩森林科学園の脊椎動物相

御廚正治

   要旨

 東京都心の西方約50qに位置する多摩森林科学園は,高尾山 から派生する丘陵地の東端部を占め,温存されてきた天然林は暖帯北部の林相を呈している。浅川 実験林当時から現在まで,いまだ公表されたことがなかったこの地域の脊椎動物(爬虫類,鳥類, 哺乳類)の目録を初めてとりまとめた。既知の文献並びに筆者が1980〜1991年にかけて行った調査, 観察に基づいて,爬虫類は1目(2亜目)4科9種,鳥類は12目30科83種,哺乳類は4目8科13種がそれ ぞれリストアップされた。これらの中には,環境庁編(1991)の「日本の絶滅のおそれのある野生 生物」の希少種に指定されているブッポウソウをはじめ,多摩森林科学園周辺では観察例が少ない タカチホヘビ,アオバト,テン,ハクビシンが含まれる。

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−森林総合研究所研究報告−
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