ブルネイの丘陵フタバガキ2次林における造林に関連した林床植生型の分類(英文)

新山 馨, JILLI, Rosin Hj.

   摘要

 ブルネイのアンドラウ森林保護区に隣接する,約13haの丘陵 フタバガキ二次林で林床植生を調査した。目的は林床植生を分類し,地形,土壌及び林冠の状態と 林床植生との関係を明らかにすることである。2m×2mの調査方形区を20mごとに98地点に設置し,種 組成と優占度を調べた。林床植生はフタバガキ稚樹型(D型),単子葉植物型(M型),シダ型(F型),非フタバガキ木本型(N型)の四つに区分された。D型は尾根あるいは調査地の東側に分布し, M型は緩傾斜地や沢沿いに限って分布していた。F型は調査区西側の山火事の跡などにランダムに分 布し,N型はこの調査地で基盤となる最も普遍的な林床型であった。土壌と林床型との関係はあまり 明瞭ではなかったが,M型は湿性黄色土に,F型は乾性あるいは適潤性黄色土に分布していた。これ らの林床植生の区分は造林のための立地区分の際の指標として用いることができると考えられる。

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−森林総合研究所研究報告−
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