要旨

　釜淵森林理水試験地は，山形県最上郡真室川町大字釜淵地内にあり，多雪地帯における森林水文研究のため1939年以降，隣接する二つの小流域において渓流流量の観測が開始され現在も継続中である。既往の試験結果は林業試験場報告その他に多数の報告が行われてきた。また1939年〜1978年の40か年分の日降水量，日流出量の観測資料は既に公表している。

　この報告には上記に引き続く1979年〜1993年の15か年の日降水量，日流出量をとりまとめたほか，月別降水量・流出量の暦年観測値や同最大・最小・平均値，月最大・最小日流出量，年最大・最小日流出量とその比，月最大・最小流量と河況係数，豊水，平水，低水，渇水の各流出量を付記し，各方面の利用に供する。