プレスリリース
   
平成19年6月15日

ナラ枯れのメカニズム・防除法などの最新情報まとまる
 
独立行政法人 森林総合研究所関西支所



1.要約
  独立行政法人森林総合研究所関西支所では、近年急速に被害が広がりつつあるナラ類集団枯死(以下、ナラ枯れ)について、その発生のメカニズムや発生が急増した背景、および最新の防除法を解説する小冊子を作成しました。
  現在、ナラ枯れ被害の拡大が続き、京都や名古屋市内の緑地でも被害が発生しだしたことから、行政などの森林管理の担当者はもちろん、森林に関心を持つ市民の方々に、正確かつ最新の知識を提供するために、今回小冊子を作成配布いたします。

2.本文
 ・ 背景
  1980年代末から本州日本海側を中心に大きな被害が発生してきたナラ枯れは、最近では貴重な都市緑地でも被害が目立つようになりました。このような被害の拡大に応じて、ナラ枯れに関する知識を必要とする方々の範囲も広がっています。今後は森林行政の担当者や山地の森林管理者だけでなく、公園や社寺林などの管理者・所有者、さらには、森林に関心を持つ市民にも、ナラ枯れの知識を深めていただく必要があります。そのために、ナラ枯れについて分かりやすく解説した資料を作成しました。

 ・ 内容
  この小冊子は、ナラ枯れについての基本的な知識を、できる限り分かりやすく伝えることを目ざしています。内容は、ナラ枯れ被害の様相、病原菌、病原菌を伝播するカシノナガキクイムシ、枯死のメカニズム、ナラ枯れと里山管理、防除法と、小冊子ですがナラ枯れの発生に関わる諸情報を網羅しています。それらの多岐にわたる問題の要点を、広く一般の方々にも理解していただけるよう配慮して作成しました。
  また一方で、「森林の健康低下」という視点から近年のナラ枯れまん延の背景を考察し、里山放置とナラ枯れの関係、ナラ枯れを加速させないための里山林管理のあり方などの話題も盛り込みましたので、里山保全にも、役立つことと思います。

 ・ 入手方法
  パンフレットご希望の方は、下記の森林総合研究所関西支所までお問い合わせください。
      森林総合研究所関西支所 〒612-0855京都市伏見区桃山町永井久太郎68
              電話:075-611-1201 Fax:075-611-1207
    パンフレット PDFファイル(4,655KB)はこちらから

 
研究推進責任者 森林総合研究所 関西支所長 北原英治
        Tel: 075-611-1201
研究担当者 森林総合研究所関西支所
 生物被害研究グループ  黒田慶子、衣浦晴生、高畑義啓
 地域研究監  大住克博
        Tel: 075-611-1201
広報担当者 森林総合研究所 関西支所 研究調整監 山田文雄
        Tel: 075-611-1201
        Fax: 075-611-1207
  

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