ロゴFFPRI
発行:農林水産省林野庁
森林総合研究所
研究の“森”から タイトル No.78
1999.11.26

広がるニホンジカの分布

数値分布図でモニタリングする野生動物の動き


野生動物の分布を調べることは,保護管理計画を立てる上でとても大切なことです。

分布図を作る    メッシュ図にする

分布図を作るためには,    
・分布情報を地図の上に点で表す,   
・分布の最外郭を線で囲って分布域で表す,

などの方法があります。     

ニホンジカのように広い地域に分布する動物は,ある大きさで地図を区切り区画毎に生息の有無をまとめる(メッシュ図にする)と分布の様子が分かりやすくなります。

数値化する
さらに,それぞれの区画にコード番号をつけ,緯度と経度で場所を示すようにする(数値化する)とコンピュータでの処理が可能になり...

過去の分布との比較や他の情報との突き合わせが容易になります。

 

こうした数値処理を九州のシカの分布に当てはめてみるとどのようなことが分かるでしょうか。

分布メッシュ図を作成して数値化する

民有林・国有林シカ対策担当者連絡会作成の分布図を一部改変

民有林・国有林シカ対策担当者連絡会作成の分布図(1995年)を一部改変

民有林・国有林シカ対策担当者連絡会

 機関や県の境を越えたシカ対策を目的として1995年に設立されました。熊本営林局(現九州森林管理局),森林総合研究所九州支所,林木育種センター九州育種場,森林開発公団福岡支所及び九州各県の林務・自然保護担当部門によって構成されます。
 1995年に九州全域のシカの分布図を作成し,生息域が拡大しつつあることを発表しました。

・過去の分布図を同じ方法で数値化する
  第2回自然環境保全基礎調査(環境庁)の分布図(1978年)を使用しました。

・生息環境の数値情報を組み込む
  国土数値情報(国土地理院)を使用しました。

どのような環境に分布が拡大しているかを調べる
どのような環境に分布が拡大しているかを調べる

これらのことは九州のシカが人里近くに分布域を広げ,耕作地周辺でも頻繁に見かけられるようになったことを示しています。

効率的な被害防除に向けて

分布図に生息密度や被害発生状況などの情報を付加させて被害予想図(ハザードマップ)を作成し被害防除の効率化に向けた取り組みを開始しました。


企画・製作   九州支所 お問い合わせはこちらまで・・・
森林総合研究所 企画調整部 研究情報科広報係
〒305 茨城県稲敷郡茎崎町松の里1
TEL 0298-73-3211
FAX 0298-74-3720
E-mail kouho@ffpri.affrc.go.jp

目次一覧