説明 トビムシは,昆虫類の中でももっとも原始的なグループの一つである粘管目というグループに属すとされるが,昆虫とは異なるグループに分類することもある。トビムシは,ほかの昆虫と同じように,頭,胸,腹に分かれた体の構造を持ち,足も六本あるが,羽は無い。トビムシという名は腹側に,叉状器と呼ばれる跳躍器官によって跳ぶためにつけられた。体色は,紫,白,灰色,あるいは色鮮やかな紋様をもつものまでさまざまである。トビムシの体長は最大でも5mm程度であるが,森林林床での生息密度は高く,数千から数万個体/m2に上ることから陸のプランクトンとも呼ばれる。トビムシは土壌中の有機物や菌類を食べたり,微生物と相互作用を持つことにより,有機物の分解過程や養分循環に深い関わりを持っているといわれている。 |
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