説明 昆虫疫病菌類の一種。ヒトリガ科,ヤガ科,ドクガ科,シャクガ科,カレハガ科,ハマキガ科,タテハチョウ科など各種の鱗翅目幼虫に寄生する。寄生された幼虫は食草の上に登った状態で死亡することが多い。死亡直後の幼虫は灰色の分生子柄におおわれ,ビロード状に見える。分生子は洋梨形ないし幅広い卵形で大きな半球形の乳頭状突起をもち,透明。大きさ29 - 48×23 - 40μm,核数13 - 21個。休眠胞子は球形で透明あるいは暗黄色,暗褐色,平滑,直径30 - 45μm。かつてはEmpusa aulicaeとよばれた本種からEntomophaga maimaigaが別種として独立したように,分離源の異なる株によって性状や生態が異なり,今後の研究の進展でいくつかの種に分かれる可能性が高い。 |