森林生物 ヒノキカワモグリガ


和名:ヒノキカワモグリガ
学名:Coenobiodes granitalis (Butler)
    チョウ目,ハマキガ科
分布:本州,四国,九州,対馬,屋久島
 
写真(上):ヒノキカワモグリガ成虫
写真(下):ヒノキカワモグリガ被害を受けたスギ材の横断面
ヒノキカワモグリガ成虫
説明
幼虫がスギ・ヒノキの樹皮下に穿孔して内樹皮を食害するので,材の変形や変色により材価が下がる。羽を閉じたときの頭頂長から翅端までの長さ は7mm前後。羽を閉じたときに現れる上面の六角形の亀甲紋が特徴的である。1年に1回発生する。成虫は,関東地方では6月〜7月に出現し, スギ・ヒノキの針葉上へ1〜2粒ずつ産卵する。孵化幼虫は葉の表皮下に穿孔するが,成長につれて針葉から緑軸,枝,樹幹へと穿孔場所を移動し ていくが,樹幹への穿孔だけが被害となる。冬を越し老熟した幼虫は内樹皮から脱出し,樹幹上の粗皮を被せて蛹室を作り蛹化する。防除:成虫の ライト・トラップによる誘殺や,ライト・トラップと燻煙剤を併用して,成虫密度を下げる。幼虫が枝部に穿孔している時に枝打ちを行い,幼虫密 度を下げる。
ヒノキカワモグリガ被害を受けたスギ材の横断面

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