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更新日:2020年10月15日

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令和2年度 森林総合研究所 公開講演会 「きのこを知る ―微生物研究の最前線」

今回の講演は、私たちの生活に様々な関わりをもつ「きのこ」の姿について、最新の研究成果を中心にご紹介します。

予告動画

令和2年度森林総合研究所公開講演会予告動画

 

招待講演】11月2日(月曜日)9:00~

招待講演「きのこの機能性と食品としての価値」の画像

  • きのこの機能性と食品としての価値(東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科長 江口文陽 教授)
    健康に良い食品利用とは、旬の時期にうまく調理すること、賢く食材を保蔵することです。栽培きのこは、一年中が旬ですから日常生活に多く活用すべき食品です。きのこの栽培と品質による機能性の違いや疾患予防への効果を高めるための利用方法とともに特用林産物研究の魅力や意義ついて解説します。

 

【一般講演】11月4日(水曜日)9:00~


一般講演「きのこそして微生物―その生き様と人との関わり」の画像

  • きのこそして微生物 ―その生き様と人との関わり(きのこ・森林微生物研究領域 領域長 服部 力)
    きのこには、樹木と共生してその成長を助ける外生菌根菌や、木材を腐らせる木材腐朽菌など、生態的に重要な役割を担うものが多数含まれています。一部のきのこは食品として用いられるほか、産生する多糖類や酵素類なども様々な形で利用されています。一方、樹木の病原菌となるきのこも存在します。きのこ類の生態的役割や我々との関わりについて解説します。


一般講演「しいたけ害虫の総合防除」

  • しいたけ害虫の総合防除(森林昆虫研究領域 昆虫生態研究室 室長 北島 博)
    しいたけ生産の現場では、様々な害虫が発生して生産者を悩ませています。森林総合研究所は、県や企業と共同してキノコバエ用の光誘引捕虫器や、天敵微生物製剤を用いた害虫防除技術を開発しました。これらの成果をとりまとめ、しいたけ害虫18種の特徴と防除法を示したマニュアル、「しいたけ害虫の総合防除 改訂第2版」を発行しました。


一般講演「国産トリュフ―栽培に向けた試み」

  • 国産トリュフ ―栽培に向けた試み(きのこ・森林微生物研究領域 微生物生態研究室 主任研究員 小長谷啓介)
    海外で高級食材として珍重されているきのこ「トリュフ」の仲間は日本にも生息しています。これまでに海外の一部の種のトリュフは栽培に成功していますが、日本のトリュフは栽培できるのでしょうか?国産トリュフの栽培化に向けて、森林総合研究所ならびに各研究機関が協働して取り組んできた研究開発についてご紹介します。


一般講演「微生物を使って木から造る―ガス燃料からプラスチック、お酒まで―」

  • 微生物を使って木から造る ―ガス燃料からプラスチック、お酒まで―(森林資源化学研究領域 微生物工学研究室 主任研究員 大塚祐一郎)
    ホダ木で栽培される食用きのこは、木材成分を分解して「きのこ」という食品を作ってくれる有用微生物です。自然界にはきのこ以外にも木材成分を利用する微生物がたくさんいます。これら微生物の機能を応用して木材からガス燃料やプラスチック原料、さらには世界初の「木のお酒」を造る技術開発についてご紹介します。

 

【ポスター発表】11月2日(月曜日)9:00~

  • マツタケの放射線育種(きのこ・森林微生物研究領域 きのこ研究室 室長 村田仁)
    マツタケは生きた樹木と根で共生するため、未だに栽培できません。私たちは、γ線をマツタケ菌糸に照射し、栽培に役立つ変異体の作出に取り組みました。その結果、宿主のアカマツと共生せず、人工培地で良好に生育し、菌糸塊を形成する変異体を作出しました。現在、栽培品種作出に向け、この変異体の改良に取り組んでいます。
  • 生シイタケに含まれるビタミンD量の調整(きのこ・森林微生物研究領域 チーム長 平出政和)
    シイタケを日光に晒すとビタミンD量は増えます。しかし、生シイタケの多くは施設内で栽培されているため、ビタミンD量はあまり多くはありません。日光に代えて紫外線に晒すことにより、生シイタケのビタミンD量が食品表示法の強調表示に定められた量に調整可能か検討してみました。
  • 野生きのこの放射性セシウム濃度は種によって異なる(きのこ・森林微生物研究領域 きのこ研究室 主任研究員 小松雅史)
    福島第一原発事故後、野生きのこの出荷制限は種を区別せずに実施されています。そこで各自治体の野生きのこの放射能モニタリング結果約3000点を解析した結果、野生きのこの種ごとの濃度特性を数値化することに成功しました。この結果は、出荷制限・解除の扱いの検討に活用できる可能性があります。
  • 害虫の天敵寄生蜂によりシイタケを守る(森林昆虫研究領域 昆虫生態研究室 主任研究員 向井裕美)
    私たちは、シイタケ栽培の主要害虫であるナガマドキノコバエ類に寄生するハチ(寄生蜂)を発見しました。シイタケハエヒメバチと命名されたこの寄生蜂は、高い防除効果をもちナガマドキノコバエ類の増殖を抑えます。寄生蜂は全国に広く分布するため、各地の栽培施設に呼び込むことで土着天敵としての利用が期待されます。
  • 菌類を活用したスギ花粉飛散抑制技術―スギ花粉飛散防止剤―(きのこ・森林微生物研究領域 森林病理研究室 主任研究員 高橋由紀子)
    シドウィア菌(Sydowia japonica)は、スギの雄花に感染し、花粉を栄養にして生きているカビの一種です。この菌の培養胞子と乾燥を防ぐ保護剤を混ぜたスギ花粉飛散防止剤をスギ雄花に散布することで、枝単位の雄花を8割以上枯死させることができます。この防止剤により少花粉スギへの植え替えが難しい場所での花粉飛散抑制効果が期待できます。
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