更新日:2018年4月1日

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長期展望をもって森林研究にあたる

森林は、大気中二酸化炭素の吸収などによって、人類の生存に必要な地球環境の形成に大きな役割をはたしています。そして、森林の持つ国土保全、水源かん養、林産物生産などの機能が人々の日常生活を支えています。

しかし、化石燃料の利用を伴う社会経済活動は大気中二酸化炭素の増加をもたらし、地球環境を徐々に変化させて、森林をはじめとする生態系にさまざまな影響を及ぼしています。そして、地球規模で森林生態系の機能が低下し、人々の生活にも影響を与え、さらに環境が悪化するという悪循環が危惧されています。

このような問題に対処するため、森林総合研究所は、国立研究開発法人森林研究・整備機構の主要組織として、研究開発業務を担っています。110年を超える森林総合研究所の歩みは、優良品種の選抜、施業技術、木材供給システム、治山技術、生物多様性保全などに関わる数多くの成果をもたらし、現存する森林の管理技術などに反映されています。また木材利用の研究は、幅広いマーケットでの木材利用拡大に寄与してきました。

私たちはこれらの成果を土台として、さらに森林・林業・木材産業、そして林木育種にかかわる研究を深化させ、循環型社会の形成と人類の持続可能な発展を可能にするため、科学技術の発展、安全で豊かな社会の実現、林業・木材産業の振興、そして国際協力の推進に貢献しています。

また、産学官連携のみならず、森林の持つ公益的機能を享受する国民の皆様との連携(産学官民連携)を強化して、森林・林業・木材産業にかかわる研究に取り組むことが重要と考えています。そのため、支所、林木育種センター、育種場も通じた地域における研究機関のハブとしての役割も重視しています。

皆様のご協力、ご鞭撻を賜ることができれば幸いに存じます。

 

国立研究開発法人森林研究・整備機構 理事長
森林総合研究所 所長 沢田 治雄

写真:沢田理事長兼森林総合研究所長