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更新日:2010年5月14日

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森林の生き物 Q11

  • Q11 : なぜ、ツキノワグマの被害が問題になってきたのですか?
  • A11 : ツキノワグマは本州以南で最も大型の森林性哺乳類であり、アンブレラ種として保全目標とされることも多い種です。また、環境省のレッドデータブックでは、とくに下北半島と西日本の個体群が絶滅のおそれの高いものとみなされています。その一方で、植林木の剥皮や農作物の食害など農林業被害や人身被害の発生が最近深刻な問題となってきています。しかし、クマの出没自体は、これまでにも顕著に多い年が何年か毎に起きてきています。その原因については、本来の生息域で、じゅうぶんな栄養を摂取しなくてはならない冬眠前に重要な食糧としてのドングリなどの堅果類の実りが少なかったためとか、過疎化した山間地では、里山が十分管理されずに、クマが人里に接近しやすい環境になってしまったためとか、人間がうまく処理していない生産物の味を覚えてしまったとか言われていますが、まだはっきり科学的に特定できていないのが現状です。当研究所では、現在プロジェクト研究を組み、この原因について科学的に追及しています。
  • (野生動物研究領域)

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