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カンボジアでの取り組み

目的・背景

 REDD研究開発センターでは、カンボジア政府との共同研究を進めています。森林総合研究所とカンボジアの関係は長く、約10年前からメコン川流域における水循環に対する研究プロジェクトが行われていました。このため、関連するデータの蓄積があり、カンボジア側の担当者との関係も密接であることが、本共同研究を進める上で役立っています。カンボジアでは、森林局および環境省と森林総合研究所がMOU(覚書)を締結しており、両国の研究者が協力しながら、REDDプラスへの取り組みを行っています。

取り組み内容

本共同研究では、リモートセンシング調査・地上計測・社会経済調査の3つの観点から取り組みを行っています。リモートセンシング調査では森林タイプや森林面積を計測し、蓄積変化推定手法の基礎入力データを構築しています。また地上計測では、100箇所を超えるモニタリング地点の計測を実施し、リモートセンシングでは捉えられない森林情報を収集します。この地上計測により炭素蓄積量の推定精度を向上させることができるのです。

また、社会経済調査では文献レビューやインタビューを実施して、カンボジアの経済発展動向の把握に努めています。これらの研究および技術開発により、REDDプラスの推進に向けた科学的かつ低コストな炭素蓄積量の推定手法の開発を目指しています。

なお、カンボジアは内戦の影響もあり、REDDプロジェクトの中心に立つべき人材が少ないことが課題となっています。このため、今後は人材育成も重要な活動となります。

今後の方針

今後の課題としては、炭素蓄積変化法の推定精度向上と推定式の体系化が挙げられます。現状で使用されている推定式は、地域ごとに異なっています。これを流域や気候区分に合わせて統一的に使える推定式を求めることができれば非常に有用と考えられます。そのためには、カンボジアだけではなく諸外国の特性を調査したり、様々な種別の森林で試用したりする必要があります。

また、REDDプラスの実施には、対象諸国が主体的にモニタリングを実施できる体制を構築することが不可欠です。このため、対象国の研究者、関係者と連携しながら研究を進めていくことが重要となります。



2014年7月
森林モニタリングに関する技術ワークショップ