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木質系廃棄物を利用した軽量で安全な屋上・壁面緑化法の開発
2006~2008年度
中核機関: 森林総合研究所 複合材料研究領域 複合化研究室 高麗秀昭
委託機関: 千葉県農業総合研究センター、大建工業株式会社
ヒートアイランド現象の緩和などのために屋上緑化が推進されていますが、既存建築物への屋上緑化は、屋根の耐荷重に制限があるため困難です。今後、屋上緑化の普及のためには軽量な屋上緑化法が求められます。屋上緑化の軽量化のためには土壌の使用量を削減することが重要です。しかし、土壌の削減は、植物への十分な水の供給を考えれば困難です。そこで、軽量な保水資材を開発し、それに吸水させ、保水資材から植物へ水を供給できるようにすれば土壌を大幅に削減できます。研究の結果、従来の緑化法にくらべて非常に軽量な屋上緑化を実現しました。
木質系廃棄物を原料とした軽量保水資材の開発した。
軽量保水資材とマット植物・登はん植物の適当性評価および栽培を技術を開発した。
軽量で安全な壁面・屋上緑化法の実用化技術を開発した。
従来の緑化法が屋根に負荷する荷重は180~140kg/cm2でしたが、本緑化法では50kg/cm2となり、開発した保水資材を使用することにより屋上緑化の大幅な軽量化を実現しました。また、緑化方法も以上に簡便です。千葉県立市原八幡高校の屋上緑化の様子からもその簡便さはわかると思います。開発した保水資材の価格も従来品に比べて大幅な低価格を実現しました。保水資材は木質系廃棄物から製造されており、木材のリサイクルにも貢献できます。
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