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丹沢ブナ林の遺伝構造をモデル化 -衰退するブナ保全に向けて-

2005年8月11日掲載

論文名 Demographic genetics of Siebold’s beech (Fagaceae, Fagus crenata Blume) populations in the Tanzawa Mountains, central Honshu, Japan. II. Spatial differentiation and estimation of immigration rates using a stepping-stone structure(丹沢山地におけるブナの個体群統計遺伝学的解析 II.空間的遺伝構造と飛び石モデルによる移住率の推定)
著者(所属) 北村 系子(北海道支所森林育成研究グループ)、舘田 英典(九大理)、竹中 宏平(農工大農)、古林 賢恒(農工大農)、河野 昭一(京大理)
掲載誌 Plant Species Biology(種生物学会、日本)、20巻2号、2005年8月
内容紹介  大気汚染やシカの食害によって衰退しつつある西丹沢地区のブナ林において、地域集団の遺伝的多様性を飛び石モデルによるシミュレーションにより調べた。本研究では地域集団を細分化した分集団単位で遺伝的多様性の比較を行った。その結果、分集団単位での遺伝子の交流は、ある分集団内では一世代あたり全変異の約9割、隣接する分集団同士では約1割あり、現存の集団が成立した時点ではブナ林の分断化や孤立化が発生するレベルではないことがわかった。しかし、シカの食害による天然更新阻害や大気汚染による成熟木枯死によってある分集団が消滅すると、遺伝子の交流が激減し孤立分断化を招くおそれがあると考えられた。

 

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