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緑が消えても土の中で生き残る共生菌は植生回復の道しるべ

2006年4月20日掲載

論文名 Distribution of Frankia, ectomycorrhizal fungi, and bacteria in soil after the eruption of Miyake-Jima (Izu Islands, Japan) in 2000(伊豆諸島三宅島2000年噴火被災地における細菌、根粒菌フランキアをおよび外生菌根菌の分布)
著者(所属) 山中 高史、岡部 宏秋(森林微生物研究領域)
掲載誌 Journal of Forest Research(日本林学会英文誌)、11巻1号、2006年2月
内容紹介  伊豆諸島三宅島における2000年噴火により島の森林植生は火口周辺を中心に壊滅的な被害を受けた。それはまた、樹木の根に共生関係を成立させている土壌中の微生物相も大きく変化させているとみられる。そこで、噴火により、樹木が枯死した被災地土壌の細菌、根粒菌フランキア及び外生菌根菌の分布を調査したところ、火山灰堆積層の下の土壌には、フランキア菌や外生菌根菌などの微生物は存在していることが明らかになった。樹木の成長を助けるこれら共生菌は、三宅島の荒廃地に生き残り、植生の回復に寄与することが期待される。

 

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