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2006年10月4日掲載
論文名 | 13CO2 pulse-labelling of photoassimilates reveals carbon allocation within and between tree rings (光合成産物の13Cパルスラベリングにより明らかになった一年輪内および年輪間での炭素配分) |
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著者(所属) | 香川 聡(木材特性領域)、杉本 敦子(北海道大学地球環境科学)、T.C.Maximov(ヤクーツク生物研) |
掲載誌 | Plant, Cell & Environment (植物、細胞および環境、イギリス)、29巻8号、2006年8月 |
内容紹介 | 木は翌年に繰り越したデンプンなどの貯蔵物質を年輪形成に使うのだろうか?樹木にとって気候条件が良好な年の翌年に幅の広い年輪が形成されることがあるが、本研究により年輪の春に形成される部分(早材)は前年から繰り越された貯蔵物質が多く使われていることが分かった。また、年輪の化学組成から過去の気候を復元できるが、前年の貯蔵物質の持ち越しは気候復元の障害となっていた。この問題は早材とそれ以降に形成された材(晩材)とを分けて分析することで解決できると考えられた。 |
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