研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2009年紹介分 > ダーウィン親子予言の植物成長ホルモン「オーキシン」の生合成経路を解く-シロイヌナズナに存在する特別なオーキシン生合成経路を発見-
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2009年3月23日掲載
論文名 | Biochemical Analyses of indole-3-acetaldoxime-dependent auxin biosynthesis in Arabidopsis (シロイヌナズナにおけるインドール-3-アセトアルドキシム依存型オーキシン生合成経路の生化学的解析) |
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著者(所属) | 菅原聡子(理研植物科学研究センター)、菱山正二郎(バイオマス化学研究領域)、軸丸裕介(理研植物科学研究センター)、花田篤志(理研植物科学研究センター)、西村岳志(首都大学東京)、小柴共一(首都大学東京)、Yunde Zhao(カリフォルニア大学)、神谷勇治(理研植物科学研究センター)、笠原博幸(理研植物科学研究センター) |
掲載誌 | PNAS (Proceedings of National Academy of Science of United States of America) (米国科学アカデミー紀要、アメリカ)、 2009年 |
内容紹介 | オーキシンは植物の成長や形態形成に中心的な役割を果たす植物ホルモンです。進化論で知られるダーウィン親子により提唱されたことでも有名な植物微量成分ですが、植物がどのようにしてオーキシンを作っているかは、これまでよくわかっていませんでした。本研究では、オーキシン生合成中間体を化学合成し、その超微量分析法を開発することで、モデル実験植物として知られているシロイヌナズナにおけるオーキシン生合成経路を明らかにすることに成功しました。また、シロイヌナズナには、他の植物には存在しない固有のオーキシン生合成経路が存在することも明らかにしました。オーキシンの生合成経路の解明により、これまでにない新しいタイプの植物生長制御技術の開発が期待されます。 *シロイヌナズナ:研究用植物として多くの優れた性質を持っているため、モデル実験植物として最も多く研究に利用されている植物材料。 学名Arabidopsis thaliana(L)Heynh. アブラナ科シロイヌナズナ属の一年草。 *本研究は、理化学研究所植物科学研究センター、首都大学東京、カリフォルニア大サンディエゴ校と共同で行われました。 http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2009/090310/detail.html (理化学研究所プレスリリース) |
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