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土を掘らずに地表面からレーダでスギの根系を検出する

2009年4月10日掲載

論文名 Limiting factors in the detection of tree roots using ground-penetrating radar (地中レーダによる樹木根検出の制限要因)
著者(所属) 平野 恭弘(関西支所)、檀浦 正子(京都大学)、青野 健治・五十嵐 鉄朗・石井 政博(株式会社環境総合テクノス)、山瀬 敬太郎(兵庫県農林水産センター)、牧田 直樹・金澤 洋一(神戸大学)
掲載誌

Plant and Soil (植物と土壌、オランダ)、2009年

内容紹介  森林総合研究所は神戸大などと共同で、地中用レーダ(地表面からレーダにより電磁波の送受信を行い地中の様子を探査する装置)を用いて樹木根系を検出する精度を高める新知見を得ました。根には、樹木全体の3割程度の炭素が蓄積されており、地球温暖化防止の観点からその量を正確に推定する必要があります。従来、樹木根の調査は実際に根を掘るため大変な労力を要しました。近年欧米では砂地など単純土壌条件で、地中用レーダを用いて根の位置を検出し、バイオマスを推定する方法が導入され始めています。しかし、どのような条件で樹木根が正確に検出できるのかが十分明らかになっていないため、検出精度は低い状態でした。本研究では、検出精度を高めるため、様々な条件でスギの根を土の中に埋めて、レーダ探索実験を行いました。その結果、根の重なりが少なく、根の水分量が高い条件でレーダの検出精度が高くなる傾向を明らかにしました。即ちレーダ波形からの情報に加え、土と根の水分比を併せて解析することで、検出精度が高まるのです。本成果は、土を掘らずに省力的かつ高精度で根系を検出できる点で、今後の森林の炭素蓄積量の解明に貢献することが期待されます。

 

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