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素材生産業者と森林所有者の適切な関係とは?

 2010年8月23日掲載

論文名 素材生産業者のネットワークが森林管理に与える影響
著者(所属) 林 雅秀・天野 智将(東北支所)
掲載誌

社会学評論 61巻1号、2010年6月発行

内容紹介

素材生産業者(伐採業者)の社会関係のあり方が森林管理に与える影響について検討しました。具体的には、素材生産業者とその伐採契約の相手である森林所有者との関係が、素材生産業者の生産性と環境面を含む森林管理のあり方に与える影響について、秋田県内で行った聞き取り調査などに基づいて検討しました。その結果、素材生産業者が伐採契約を結ぶ際に将来の継続的な契約を前提としないような関係(=弱い紐帯)を利用している場合、また、契約相手の森林所有者同士が互いに知り合いではないような関係(=開放的なネットワーク)を利用している場合に、素材生産業者は比較的高い生産性を達成できることが明らかになりました。一方で、弱い紐帯や開放的なネットワークの場合には、林業生産の継続性と、皆伐に伴う水質汚濁や斜面崩壊など環境面の問題がある可能性があることも分かりました。このように、森林管理の目標が異なればそれに適した社会関係のあり方も異なります。環境面を重視する場合には強い紐帯や閉鎖的なネットワークを構築するなど、目標に応じた社会関係構築が模索されることが必要です。

 

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