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カブトムシの蛹は振動で身をまもる

 2011年10月11日掲載

論文名 Vibratory communication in the soil: pupal signals deter larval intrusion in a group-living beetle Trypoxylus dichotoma(振動による土中のコミュニケーション:集団生活をおこなうカブトムシにおいて、蛹の振動はまわりの幼虫を近づけない)
著者(所属)

小島 渉(東京大学・森林総研研修生)、高梨 琢磨(森林総研 森林昆虫研究領域)、石川 幸男(東京大学)

掲載誌

Behavioral Ecology and Sociobiology(行動生態学・社会生物学)、2011年10月5日オンライン公表

DOI: 10.1007/s00265-011-1264-5(外部サイトへリンク)

内容紹介

カブトムシといえば誰でも知っている代表的な森林昆虫です。幼虫は、腐葉土を食べて育ち、大きくなると土中に蛹室という部屋をつくり、その中で蛹になります。しかし、幼虫は高密度の集団で生活するため、蛹室はまわりの幼虫によって壊されるおそれがあります。蛹室が壊されると、中の蛹がうまく成虫になれず、死んでしまいます。そこで蛹は、蛹室に近づいてきた幼虫に対し、背面の蛹室の壁を打ちつけることで振動を発し、警告することが分かりました。実際に、この振動には近づいてきた幼虫を遠ざける効果があることも明らかになりました。このことから、蛹は振動シグナルを発することで、蛹室が壊されることを防いでいると考えられます。地中にはカブトムシと同じ科に属して針葉樹造林地で根を食害するコガネムシ類の幼虫など、いろいろな森林害虫も生息しているので、この結果は振動を用いて害虫を追い払う技術に応用できる可能性を示します。

http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2011/20111011-2.html(東京大学 農学生命科学研究科 研究成果)

 

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