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スイスに学ぶ、私有林の“自立を促す”支援策

 2012年1月13日掲載

論文名 スイス・ルツェルン州における小規模私有林の経営改善と政府による支援策
著者(所属)

石崎 涼子・堀 靖人・久保山 裕史

掲載誌

林業経済研究57巻2号(2011年7月発行)(外部サイトへリンク)

内容紹介

日本には小規模分散的な私有林が数多くあり、効率的な林業を行う上で課題となっています。実は、こうした問題を抱えているのは日本だけではありません。小規模な私有林が多い欧州諸国においても、限られた財源で効果的に支援するための様々な試みがなされています。本研究では、小規模な私有林を束ねる地域組織の設立を支援することで成果をあげているスイスのルツェルン州による支援策に注目しました。その結果、補助金は初期4年の期間限定で加盟者の増加や木材生産量といった成果に応じて支給されていました。また、受給のための要件は最小限にとどめられ、地域組織の形態や運営については当事者が決定できる余地が広く残されています。さらに、経営コスト削減の可能性に関する情報などを州政府が提供することで合理的な経営判断を助ける支援も行われています。これらの支援策は、地域組織の“自立を促す”ことに主眼が置かれていますが、地域組織は、経済活動を担う一方で地域の森林を管理するという公共的な性格も果たしています。この公共的な側面を如何に評価するかについては、今なお議論が続いています。こうした課題も残されていますが、“自立を促す”という観点から設計された私有林支援策として、スイスの事例はヒントになるものと思われます。

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