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空中写真と数値標高データから植生分布を推定する ―人工林の本来の自然植生も推定可能に―

2012年5月28日掲載

論文名 Analysis of topography and vegetation distribution using a digital elevation model: case study of a snowy mountain basin in northeastern Japan (数値標高モデルによる地形および植生分布の解析。東北日本の多雪山地流域における事例研究)
著者(所属)

松浦 俊也 (森林管理研究領域)、鈴木 和次郎 (ただみ・ブナと川のミュージアム)

掲載誌

Landscape and Ecological Engineering、出版年・巻号は未定、DOI: 10.1007/s11355-012-0187-2(外部サイトへリンク)

内容紹介

植生分布が地形とよく対応することは古くから知られています。しかし、地形の数値解析が容易でなかったため、わが国では広域に地形と植生の関係を定量的に解析した例は限られていました。近年、国土地理院より日本全国を約5~10mのメッシュで覆う高解像度の数値標高データの無償公開が始まり、広域かつ詳細な地形解析を手軽に行えるようになりました。そこで、天然のブナ林、雪崩地や渓畔林がモザイク状に広がる東北地方の山地流域(約27km2)にて、空中写真と数値標高データから植生分布を推定する手法を検証しました。空中写真判読と現地踏査により植生図を作成し、GIS(地理情報システム)と統計モデルを用いて植生分布と地形の関係を解析した結果、林地撹乱条件や土壌水分量などに関わりの深い地形要素により植生分布が規定されていることが改めて定量的に確認され、それぞれの植生タイプがどのような地形条件に分布するかを精度良く推定できました。得られた推定モデルを周囲の人工林に適用すれば、そこでは元々どのような自然植生が分布していたのか推定することも可能です。今後、このような手法の国内各地の森林への適用を進めます。

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