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木漏れ日の強い光に耐える陰葉のしくみ

2012年6月8日掲載

論文名 Leaves of Japanese oak (Quercus mongolica var. crispula) mitigate photoinhibition by adjusting electron transport capacities and thermal energy dissipation along the intra-canopy light gradient.(ミズナラの葉は樹冠の光勾配にそって電子伝達と熱放散を調整することで光阻害を回避する)
著者(所属)

北尾 光俊(森林総研 植物生態研究領域)、北岡 哲(森林総研 北海道支所)、小松 雅史(森林総研 植物生態研究領域)、宇都木 玄(森林総研 北海道支所)、飛田 博順(森林総研 植物生態研究領域)、小池 孝良(北海道大学)、丸山 温(森林総研  植物生態研究領域、現日本大学)

掲載誌

Physiologia Plantarum(2012年印刷中)、DOI:10.1111/j.1399-3054.2012.01609.x(外部サイトへリンク)

内容紹介

樹木の葉は、まわりのその樹冠内の明るさに応じて、葉の形や性質を変えながらうまく光合成を行っています。一般に、樹冠の下の暗いところの葉は、薄くしたり表面積を大きくして弱い光を効率よく捉えるなど、暗い環境に適応した性質が知られています。しかし、暗いところの葉も、木漏れ日を受けて時には強い光にさらされることがあります。こうした必要以上に強い光は、光阻害と呼ばれる植物の葉にとって良くない影響を及ぼします。実際の樹木の葉がこの光阻害をどう回避しているのか、樹高が23mもある落葉樹のミズナラ(90年生)について詳細に調べてみました。その結果、暗い場所にある葉は、時々木漏れ日のような強い光があたっても、過剰な光エネルギーで光阻害が生じないように高めの光合成能力を維持していることがわかりました。この研究から、樹木の葉がどのように光阻害を防いでいるのか明らかにされました。

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